利益が出ているのにお金が足りない現象を知る

決算になり税理士から「おめでとうございます。黒字です。つきましては税金をお支払い下さい」と言われます。

「そうか、頑張ったかいがあったな。オレはすごい経営者なのかもしれない」多くの人がまんざらでもない気分になります。

そして預金通帳を見ると……、「あれっ、お金がない!」とビックリするのです。

「儲かっているのに、お金がないなんて、そんな馬鹿な。何かに使ったかなぁ。いや使ってないぞ。じゃあ、なんでお金がないんだ。不思議だ」

実は、よくこんなことが起こり得ます。理由は簡単です(図1)。
 

YANUSY
起業を考えたら必ず読む本より(写真=YANUSYより引用)

先ほどお話しした、キャッシュフローを悪くする2人組、在庫と売掛金が出てきましたね。

図1を見ると、現金はゼロなのに、利益が100万円も出ています。利益が出ていますから、もちろん税金を支払わなければなりません。

儲かってはいるのです。黒字なんです。でも現金がないのです。

次に銀行からお金を借りている場合です(図2)。
 

YANUSY
起業を考えたら必ず読む本より(写真=YANUSYより引用)

儲かったお金が銀行への支払いで消えているパターンです。銀行からお金を借りた現金は全部使い切ったけど、黒字になった。でも支払いだけは残っている場合です。銀行に毎月返済できているというのは、やはり儲かってはいるのです。黒字なんです。でも現金がないのです。

利益が出ているのにお金がないというのは、この2つのパターンがほとんどです。

たまに黒字倒産という言葉を聞きますよね。会社は黒字でも赤字でもお金がなくなったら、会社は倒産してしまうんです。

儲かっていても、黒字であっても、常に資金繰りはチェックしておくべきなのです。
 

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井上 達也
1961年生まれ。法政大学経営学部卒。
株式会社日本デジタル研究所(JDL)を経て1991年に株式会社セイショウシステムテクノロジー(現、フリーウェイジャパン)を設立。
同社は、クラウド業務系システムを開発・提供しており、そのユーザー数は11万を超える。
ベンチャーキャピタルからの出資なしで事業を拡大できたのは、著者の斬新な戦略発想に依るところが大きい。
その力を頼って、上場企業を含めた様々な業界の経営者から相談されることも多く、積極的に他社を支援している。
無類のお酒好きで、Facebookなどを通じて読者と交流するなど、多様な面を持ち合わせている。

提供元・YANUSY

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