東京の不動産の圧倒的強さ

「家は資産」と言われるが、日本ではほとんどの家は負債になる。地方で割安で家が手に入れても、人口減少が続くことで商業施設などの撤退が続くなどの住環境の変化により、もはや継続的にすみ続けることが難しくなってしまうというリスクも無視できない。だが、一部の例外が存在する。それが東京の一等地エリアの不動産である。

先日、SUUMO首都圏マンション価格相場マップの画像がSNSで話題を呼んだ。70平方メートル換算の平均価格としては、千代田区、渋谷区、港区など一等地はいずれも1億円オーバーという驚異的なプライスがついているためだ。23区全体で見ても新築マンションの平均価格は8000万円を超えている。明らかに日本全体の平均値で見れば「異常値」と言えるほどの勢いが東京にはある。

家は多くの人にとっては一生に一度だけの買い物になる。しかし、人生は何が起こるか分からない。「終の棲家」にするつもりが、病気やライフプランの変更により、住替えを余儀なくされることだってあるだろう。

だが一部のエリアの一部の物件は高い資産性を有するため、この住替えがリスクでなくなるケースすらある。そうなれば「せっかく買うなら東京圏で」という発想はあり得る。また、地震などの災害に強いエリアも東京は有している。生活基盤を東京にするメリットをこうした要素に見出す人もいるのではないだろうか。

東京に住むことは極めて合理的な理由がいくつもある。実際に住んだ人ならもう離れることが難しくなるほどの魅力がある街だ。リモートワークがどれだけ広がっても、人口減少が続いても、東京はこれからも人を魅了し続けるだろう。

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