セネガルはヨーロッパからのアクセスと治安の良さから西アフリカ随一の観光大国です。北部の赤い湖、ラックローズなどが有名です。
今回は有名な観光地ではなく、イル・ゴレ(ゴレ島)と空港からアクセスの良い自然派アクティビティを紹介します。
目次
アフリカのパリ!?、セネガルってどんなところ?
奴隷貿易の拠点、ユネスコ世界遺産イル・ゴレ
アフリカのパリ!?、セネガルってどんなところ?

セネガルはアフリカ大陸の最西端に位置し、かつてパリ-ダカールラリーのゴールにもなった国。国民の95%がムスリムのイスラム国家です。2018年のワールドカップでは、日本と対戦したことも記憶に新しいのではないでしょうか。
日本から首都のダカールへは、ドバイ経由、アジスアベバ経由、もしくはパリを経由した入国が一般的です。2017年に新しくオープンした国際空港は、ダカールから47km離れているため、バスもしくはタクシーを利用するのが良いでしょう。タクシーを利用する場合でもダカール市内への料金は一律で固定されているため、交渉の必要はありません。旧フランス領であるため、近隣8ヵ国で使われている西アフリカセーファフラン(XOF)が流通しています(1ユーロ=656セーファ)。セーファからユーロへの為替レートは1999年以降固定されているため、ユーロを持っていくと便利ですし、ボッタクリの心配もありません。
日本のパスポートがある場合、3ヶ月以内の観光目的であればビザは不要です。
熱帯性気候であるため日差しが強いですが、海風が心地よく夜は涼しくなります。特に、1月から5月は一年のうちでも比較的涼しく、肌寒く感じることも。また、6月から10月は雨季となるため、蒸し暑く、道路の状況も悪くなるため避けた方が良いでしょう。12月から3月にかけては、砂塵を含んだ季節風(ハルマッタン )がサハラ砂漠から吹くため、肌の乾燥や喉の痛みに注意する必要があります。また、黄熱病や腸チフスなどの予防接種のほか、マラリアへの対策も重要です。
公用語はフランス語ですが、現地語のウォロフ語が多く使われ、高齢者や地方部ではフランス語を話さない人も少なくありません。一方で、市街中心部や観光地ではフランス語が通じます。
奴隷貿易の拠点、ユネスコ世界遺産イル・ゴレ
イル・ゴレは、ダカールの沖合に浮かぶ、最も歴史ある観光名所の一つです。
ダカールのプラトー港から、往復で約5,000CFA(セーファ)のフェリーで、20分ほどすると到着。東西に300m、南北に900mと小さい島ですが、1944年にポルトガル人に発見されて以来、欧州各国の主権争いの的となりました。この島は1848年に奴隷貿易が禁止されるまで、300年以上の間、大西洋奴隷貿易の出発地となっていたのです。フランスの港湾都市ナントでは、1763年から775年の10年余りで、10万人以上の奴隷が売買されたとの記述も見つかっているそうです。
当時、常に150人から200人の奴隷が「出発」までの間収容されていた「奴隷の家」は、現在博物館となっており、当時の様子を記した書物や鉄製の首輪などの資料が展示されています。博物館の中では、ツアーガイドが当時の様子を犠牲者のストーリーを交えて説明してくれ、当時の劣悪な環境が手に取るように見えます。

奴隷の家を訪れる際には、「帰らざる扉」を見てみてください。なんの変哲も無い、青い海が先にある扉のように見えますが、当時は奴隷運搬船の停泊所となっており、この扉を出ると2度とアフリカには帰ってこられなかったのです。

凄惨な歴史を持つイル・ゴレですが、 ポルトガル様式の華やかな彩色の建物や植民地時代の建築物、世界大戦時の要塞などの歴史的建造物がいたるところにあり、見どころ満載です。アートギャラリーや工房も多くあり、島を散歩しながらお土産を探すのも良いでしょう。(値段は要交渉ですが、それもアフリカ文化!)


奴隷の家
- 住所: Rue Saint-Germain Ile de Goree
- 営業時間: 10:30-12:00 14:30-18:00 (金曜日は15時から)
- 定休日: 月曜日
- 入場料: 500 XOFから (ガイドへのチップも必要)