欧米に勝つ事業開発を行うために必要な外部パートナー
―― THOをマーケティングパートナーとして選ばれた理由を教えてください
お仕事を一緒にしたきっかけとして、まずは専門性が上げられます。もう一つは戦略に対する共感ができるという点です。THOが進めるデジタルマーケティングなど、企業側ですべてのことを自前で出来ないという背景を考えたときに、その道のプロと一緒に仕事をすべきだと考えました。「弱いアライアンス」と我々は呼びますが、その道のプロとの経験が弊社メンバーに良い経験を積ませることが出来ると思い、各領域でさまざまな会社と提携しています。その時に大事なのが、戦略。プロを束ねるものは戦略に対する理解度と共感度と考えています。
―― 「弱いアライアンス」の考え方に、どういった経験から到られたのでしょうか
20年間新規事業開発を担い、さまざまなジャンルのサービスを作ってきました。サービスで勝つために何が必要かと常に思考を巡らせていますが、確信したことの一つとして「大企業の自前文化」が勝てない要因になっているということでした。大企業は自前文化で作ってしまおうとなりますが、スタートが非常に小規模なシリコンバレーは、他のプロとアライアンスしてサービスを作り上げることが普通です。そこから世界に名だたるSaaSサービスが産まれているように感じます。外部パートナーと一緒に単なる受発注関係を超えたアライアンスを築いてゆくのが21世紀の企業組織の在り方です。
―― THOとともに得られた成果はありましたか
マーケティングのプロ集団として、THOから施策と結果のレビュー方法、データや数字の分析方法や活かし方に関して、新しい知見を得られたと思っています。なんとなくやっていた業務プロセスの分解を、数字を通して見られるようになったのが大きかったです。こうした外部の専門知見は、新規領域では特に重要です。

―― 新規事業では、専門組織を作ることが難しいとも伺いました
我々のサービスはまだ新規ビジネスだと思っているので、マーケティングやセールスの専門人材ではなく、何かしらの軸を持ちながら他の領域を広く理解する人材が社員として必要であると感じています。軸足をもってすべての事象に興味と理解を持つ、それが出来ないと新規事業開発はできません。「機能組織の壁を超える」と私は呼んでいて、これが「大企業がなぜ新規事業が作れないか」という問いの答えの一つがこれだと思っています。
大企業は年間で決められた目標や目的を元にPDCAを回して動きますが、新規事業はPDCAを回すだけでは創れません。目的と手段が次々に変化する中で、外部の専門性を生かしながら実現をしています。
―― デジタルマーケティングの領域での課題はありますか
THOと進めているデジタルマーケティング領域で苦労しているのは、どのセグメントにフォーカスしていけばいいか見え切っていないことです。マーケットに変化がある中で、需要をピンポイントに見つけ切れていないのが苦労しています。THOに期待しているのは、その点での仮説検証とロジックの組み立てです。THOとともに取り組んだ結果、アメリカ市場は倍増の成果が上がっているがこれはゴールではなく、まだ過程の姿であると思っています。マーケットの変化に対して、さらにどのような対応が出来るか仮説検証を繰り返すことが大きな期待です。結果の解釈と次の手段をひねり出せるのがプロ。変数が多いと難しいのですが、変数が多いのはマーケットが動いていることの証拠でありチャンスでもあるので、今後の展開が楽しみです。
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THE HILL OFFICEは、「クライアントのその先にいるヒトに、価値あるものが届く世界へ」を目指すマーケティング集団です。
”We are your partner – クライアント様(パートナー)と同じ⽬線で顧客やサービスに向き合い、唯一無二のマーケティングパートナーになる”をミッションに新たな価値創造をプロデュースしています。
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