作品のどこかに紙が使われていることが参加条件の、ユニークなアートフェア「Art on Paper Amsterdam(アート・オン・ペーパー・アムステルダム)」が3月に開催されます。世界8カ国のギャラリーが参加する国際的なアートフェアです。

目次
バラエティ豊かな「紙の作品」
コレクターデビューの絶好の機会

バラエティ豊かな「紙の作品」

紙の作品が集うアートフェア「Art on Paper Amsterdam」
(画像=『たびこふれ』より 引用)

2023年3月16日から19日にかけて、アムステルダム西区にあるウェステルパーク で、紙を材料にした作品のみが展示されるアートフェア「Art on Paper Amsterdam」が開催されます。私が2019年に行ったArt on Paper Amsterdamの様子とともに、楽しみ方をご紹介します。

まず驚くのは、その作品の多彩さです。「紙の作品」と一口に言っても、絵画や版画、切り絵、コラージュ、紙の彫刻など、その表現方法は様々です。紙という素材のもつ面白さと可能性を楽しむことができます。

電子メールよりも手紙のほうが心がこもっていると感じるように、紙には人の心を動かす力があると信じている私にとっては、紙の魅力を再確認できる貴重なアートフェアでもあります。

紙の作品が集うアートフェア「Art on Paper Amsterdam」
(画像=『たびこふれ』より 引用)

Art on Paper Amsterdamは、絵画や彫刻、写真、工芸、古美術、メディアアート、インスタレーションなど、あらゆるジャンルが混在する巨大なアートフェアとは異なり、「紙の作品」を落ち着いて鑑賞できます。とくに絵画作品が好きな方にとっては、心惹かれる作品と出会うチャンスが広がります。

頭を悩ませるパズルのような現代アートも面白いですが、もっと素直な心で、作品の色や形を楽しめるのがArt on Paper Amsterdamの魅力です。

コレクターデビューの絶好の機会

紙の作品が集うアートフェア「Art on Paper Amsterdam」
(画像=『たびこふれ』より 引用)
「紙の作品には特別な芸術性があるだけでなく、サイズや価格の面でも手に入れやすく魅力的です」と、Art on Paper Amsterdamプロジェクトマネージャーのエヴァ・サルズル氏は語ります。 2019年のArt on Paper Amsterdamでも、コンパクトな作品が手の届く価格帯で販売されていました。ギャラリーやコレクターだけではなく、一般客も気軽に作品購入を検討できるような、カジュアルな雰囲気がありました。
紙の作品が集うアートフェア「Art on Paper Amsterdam」
(画像=『たびこふれ』より 引用)
「このフェアは、若い世代のコレクターや美術愛好家をターゲットにしています。彼らはこのフェアで初めて美術作品を購入することになるかもしれません」と同氏は続けます。 実際、紙の作品に特化したカジュアルなアートフェアは世界中で人気があり、バーゼル、ベルリン、ブリュッセル、パリ、マドリード、ニューヨークでもArt on Paper Amsterdamと同様のフェアが開催されています。
紙の作品が集うアートフェア「Art on Paper Amsterdam」
(画像=『たびこふれ』より 引用)

オランダではまるで洋服や花束を買うように、日常生活で美術作品を購入する人が多く、暮らしの中にアートが溶けこんでいます。私もオランダに来てから絵画を購入するようになりました。自分の家に飾るところを想像しながら作品を眺めると、アートフェアがいっそう楽しくなります。