二十 本件監査結果を踏まえ、本事業につき、仮に制度が存しないとしても、実施自治体に対して委託費用の適切な執行を指導するべきと考えるが、政府の見解を示されたい。
二十一 本件監査結果で指摘された一般社団法人Colaboについて、団体の代表者である仁藤夢乃氏が沖縄県辺野古米軍基地の建設反対活動に参画し、また、選挙において、一般社団法人Colaboの代表者であることを明かして特定政党の候補者への投票の呼びかけをした事実を把握しているか。
二十二 自治体が事業を委託する場合の民間団体について、本事業実施要綱では、「政治活動を主たる目的とする団体」は除くこととされている。しかし、団体の主たる目的が若年女性支援であるとしても、従たる目的が政治活動である場合、当該事業の政治的中立性が保たれないおそれがある。本事業実施要綱において、「政治活動を従たる目的とする団体」を委託対象から除外していない理由を示されたい。
二十三 本事業及び都事業において、政治的中立性が明らかに欠けている団体に国庫金及び公金が支出されていると考えるが、政府としての評価如何。
二十四 若年女性への支援を行っている民間団体が少ないことから、本事業を実施できる自治体が限られてしまうのではないか。本事業を継続するだけでは、限られた自治体において、限られた民間団体に対して業務を継続的に委託するための補助事業となり、国の予算配分の公平性の観点から望ましくないのではないかと考えるが、政府の見解を示されたい。
二十五 本事業実施要綱に、自治体が事業を委託する場合の民間団体について、より強い政治的中立性を求める条項を含めるべきと考えるが、政府の見解を示されたい。
二十六 婦人保護事業や困難な問題を抱える女性への支援に係る法制度等を検討するため、平成三十年に厚生労働省に設置された「困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会」(以下「同検討会」という。)について、若年女性支援を行っている団体の代表者である仁藤夢乃氏(一般社団法人Colabo代表者)のほかに、橘ジュン氏(特定非営利活動法人BONDプロジェクト代表)、近藤恵子氏(特定非営利活動法人全国女性シェルターネット理事)、村木太郎氏(一般社団法人若草プロジェクト理事)が検討会の構成員に選任されている。この中で、特に仁藤夢乃氏は沖縄県辺野古米軍基地の建設反対活動に参画し、日本共産党など特定の政党に資する言動を繰り返し行っているが、これらの人選の根拠及び妥当性の評価如何。
二十七 第四回同検討会(平成三十年十月二十四日)において、構成員から、若年女性への活動支援を展開するにあたり、具体的な金額を挙げて予算付けを要望する発言があり、また、然るべき法制度を検討するよう求めている。構成員が所属する団体への利益誘導であるとも考えられるところ、利益相反の観点から適切と言えるものと考えているか。政府の見解を示されたい。
二十八 困難女性支援法に係る基本方針、政令等については、厚生労働省の「困難な問題を抱える女性への支援に係る基本方針等に関する有識者会議」(以下「有識者会議」という。)において検討されているところ、有識者会議の構成員には同検討会における構成員が多く含まれており、前記二十六に挙げた人物は全員含まれている。この点の評価、これらの人選の根拠如何。
二十九 困難女性支援法に基づく困難女性支援事業においても、有識者会議の構成員である限られた者により、構成員が所属する団体にとって有利な形での制度設計がなされ、国庫金及び公金が支出されるおそれがあり、より利益相反の観点で問題が根深いと考えるが、政府の見解を示されたい。また、同観点からは、有識者会議の構成員の一新が求められると考えるが、政府の見解を示されたい。
なお、本質問主意書については、答弁書作成にかかる官僚の負担に鑑み、転送から七日以内での答弁を求めない。国会法七十五条二項の規定に従い答弁を延期した上で、転送から二十一日以内には答弁されたい。
右質問する。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2023年1月21日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。