その2:ウル
タヒチの食生活に欠かせないものといえば、もう一つ。ウルです。

1788年にイギリスのバウンティー号という船が西インド諸島の奴隷の食料としてウルを採取しに来ました。しかしながら、バウンティー号がタヒチに到着した時、タヒチはウルが不作の時期。船員たちはウルの苗木が育つまで待つこととなります。数カ月をタヒチで過ごすうちにタヒチの人々のやさしさに触れ、中には恋に落ち、タヒチを去りたくないと思う船員も出てきました。
しかしながら、国からの勅命を受けてきたウィリアム・ブライ船長はバウンティー号の出航を断行します。ブライ船長の厳格な性格を受け入れられなかった船員たちは反乱を計画し、ブライ船長を船から追い出し、いかだにのせて追放してしまいます。。。かの有名なバウンティー号の反乱はなんとウルから物語が始まっていたなんて驚きですね。
この反乱は、当時でも大変な話題となり、多くの文学作品や映画を生みました。興味がある方は是非、1984年メル・ギブソン主演の「バウンティ/愛と反乱の航海」を見てみてください。
この注目される木の実はとっても栄養価が高く、調理方法もいたって簡単です。
タヒチでは昔から、たき火にくべて外が真っ黒に焦げるまで焼くと、中がホクホクとしたパンのような食感になることから「パンの木」と呼ばれたともいわれています。実際に食べてみると納得!本当にほんのり甘くてもちもちしています。


なかなかウルをとってきて自分で調理するのは大変ですが、試してみたい方は朝のマルシェに行ってみてください。タヒチの主食になるパンノキ、タロイモ、フェイ(加熱して食べるバナナ)などが入ったパックが500フラン程度で購入できます。
それに少し手を加えてフライドポテトならぬフライドウルにするとこれがまた絶品!!一度食べたら止まりません。

なんだかお腹が空いてきましたね。
今日はここまで。おいしいウルを探しに行ってきます。
ナナ~
文・写真・ポエラバ/提供元・たびこふれ
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