「443万円」とは、日本の給与所得者の平均年収の金額だそうだ。
「443万円年 安すぎる国の絶望的な生活」は、平均年収前後でも満たされない思いを抱きながら生活している人たちの生活を分析した小著だ。
現在の日本では、物価高と低年収という厳しすぎる現実に苦しむ人が増えていおり、筆者によると、日本は「平均年収では“普通〟の暮らしができない国」になっているそうだ。
行くのはやっぱり「ダイソー」でしょ? 100円ショップに行っちゃうなぁ。これじゃあ不況になるのは、当たり前じゃないですか。
「マクドナルド」でハンバーガーが食べたいと言われても、ダメ、ごめん、給料日前だから行けない、って。だって、マックも高いじゃないですか。
セットを頼んだら800円くらいもするんですよ。平日のランチタイムで600円ほど。「ハッピーセット」じゃ量が足りないし、買えないですよ。(『年収443万円』より)
おそらく、年配の読者の方々は「?」と感じたのではないだろうか。われわれは身の丈にあった支出ができなくなってきているのではなかろうか。インターネット・SNSによる可視化によって、「ウチはウチ、ヨソはヨソ」と思えなくなってしまったのかもしれない。

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ちなみに、年収443万円のサラリーマンだと、なにも手立てを講じなければ手取りは、住民税は20.7万円、所得税は10.2万円、社会保険料は63万円、手取り額は349万円になるという。(一切節税策を講じない場合)