このタイトルは少々誤解されるかもしれない。昨年、北朝鮮が短距離ミサイルや大陸間弾道ミサイルまでミサイルを打ちまくった、その発射したミサイルの数でトップになったというのではない。

迫害されているキリスト教徒を支援する非政府機関、超教派の国際宣教団体「オープン・ドアーズ」(Open Doors)が18日、2023年版ワールド・ウォッチ・リスト(迫害指数)を発表したが、北朝鮮がアフガニスタンを抜いて再び「宗教迫害国」リストで首位になったのだ。

▲オープン・ドアーズ作成2023年版「世界宗教迫害指数」(オープン・ドアーズ公式サイトから)

世界キリスト者迫害指数1位~10位まで

1  Nordkorea 2  Somalia 3  Jemen 4  Eritrea 5  Libyen 6  Nigeria 7  Pakistan 8  Iran 9  Afghanistan 10  Sudan (オープン・ドアーズ2023年報告書から)

オープン・ドアーズは毎年、世界迫害指数(WVI)を発行し、キリスト教徒が信仰のために最も迫害と差別に直面している50カ国のランキングを公表している。同報告書によれば、2021年10月1日から2022年9月30日の間、世界で少なくとも5621人のキリスト信者がその信仰ゆえに殺害されている。報告書は「驚くべき速さでキリスト者への迫害が拡大してきた」と警告を発している。

オープン・ドアーズによると、世界中で3億6000万人を超えるキリスト教徒が、信仰ゆえに「高い」レベルの迫害と差別を受けている。特に、ナイジェリア(6位)とサハラ以南のアフリカ全体で、キリスト信者に対する暴力が大幅に増加している。さらに、権威主義とイデオロギー的ナショナリズムの高まりは、迫害と差別を悪化させるなど、76カ国でキリスト教徒は深刻な影響を受けている。

世界中のキリスト教徒の7人に1人が、アフリカで5人に1人、アジアで5人に2人、南米では15人に1人が少なくとも「高い」レベルの迫害または差別にさらされている。1993年には40カ国のキリスト教徒が「高度」から「極度」の迫害に直面していたが、2023年の報告書ではその数はほぼ倍増し、76カ国になった。オープン・ドアーズによると、インデックスに含まれる50カ国だけでも、3億1200万人のキリスト教徒が「非常に高い」または「極端な」レベルの迫害に直面している。