改善策としてラインを変更

ここでいったんお昼ご飯を食べて休憩し、次はこの「乗らない・バレる」の改善へと動いた。

ここで行ったのはライン種類の変更で、ここまで使っていたエステルラインをやめ、フロロカーボンラインを巻いた替えスプールを装着。エステルラインは伸びが少なく感度が高いのがメリットだが、こちらがアタリを感じやすい反面、魚にも違和感を与えやすい。水温低下で食いが浅いこの日、その違和感を嫌っているのかもしれない。

冬に人気のエリアトラウト釣行を満喫【岐阜】 スプーンで数釣るための4大要素とは?昼はフードコートも営業(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

また、その伸びないというクッション性のなさが、この日の食いの浅さでフッキング時マイナスに働いて、口先に浅掛かりしていると感じた。そのため、エステルよりも伸びのあるフロロカーボンラインという選択で、魚の口にフックが残りやすくなることを狙った。

するとどうだろう、効果はてきめん。フッキングすればきちんと掛かるし、掛かったらバレなくなった。これには横で見ていた本紙記者も驚いていたが、たったこれだけのことが釣果を左右するのはよくあること。エリアトラウトの奥深い部分だ。ロッドの硬さやテーパー、ラインの種類の組み合わせなど、状況に合わせたタックルセッティングができるようになると、釣果も伸びるし楽しみ方も増える。釣りが一層面白くなるだろう。

よりゆっくり引くためにスプーン変更

ここまでほぼバンナしか投げていなかったので、次はスプーンをローテーションしてバスター0.7gをチョイス。ウエートを軽くしたのは、同じレンジをよりスローに引くため。また、バンナの強い動きにスレてきている感じがしたので、より弱いアクションのスプーンとした。

冬に人気のエリアトラウト釣行を満喫【岐阜】 スプーンで数釣るための4大要素とは?受付のあるハウス(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

追いきらず食いが浅いようならもっとゆっくり引き、食わせに寄ったアクションでお魚さんの気分に合わせてやろうという魂胆だ。軽いスプーンはよく小さいから釣れるんだという見方をされるが、どちらかというとこのようにスピード変更(ゆっくり引く)のための手段だ。軽いスプーンでばかり釣れる状況は、ルアーが小さいから釣れているのではなく、ゆっくり引かないと釣れない状況である、ということが多い。

魚が上ずりヒット連発

魚も少し上ずったのか、カウント3ぐらいでアタリが多くなりヒット連発。スローに、動きを弱くする作戦が的中したようだ。カラーは表黄色系、裏が黒のカリプソオリカラ「鬱金」の反応が良く、他の色も探ってみるとブラウン系も良さそうだ。

そこでバスターと同じシチュエーションで使えて動きの違う、ティーチ0.8gトレンバーブラウンも投入してみると、これまた連発。

冬に人気のエリアトラウト釣行を満喫【岐阜】 スプーンで数釣るための4大要素とは?管理釣り場で30cm級ヒット(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

こんな感じで、スプーンでの釣りは基本の4大要素「レンジ・スピード・アクション・カラー」をその日の魚の状態に合わせてしまえばそれでOK。「この冷え込みは……正直ちょっと日が悪いかな?」と内心思っていた当日のコンディションでも、しっかり釣果を得ることができた。

キャッチできた数は20数匹とそこまで多かったわけではないが、食いが浅いとはいえ反応自体は多く、リールのラインを変更するのがもうちょっと早ければ取りこぼした魚ももっと拾えたはず。そこは自分の判断が遅かったということで。

これからこの記事が紙面に載るころには冷え込みも進み、水温が安定することが想定される。低水温で魚が沈み、反応するレンジはもっと下がるだろう。年末年始は放流が多いので魚が増え、その後はもっと良い釣りが期待できそうだ。

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<週刊つりニュース中部版 松尾尚恭/TSURINEWS編>

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フィッシングキャンプエリア瑞浪
この記事は『週刊つりニュース中部版』2023年1月13日号に掲載された記事を再編集したものになります。
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