スプーンの数釣りで重要な4大要素
1号池は水深が最大3.5mと深く、濁っていて水中の様子が分からないため、スプーンメインで探っていく。スプーンでの釣り方は、先ほども少し触れたが4つの要素「レンジ・スピード・アクション・カラー」を魚の気分に合わせていくことが基本となる。
その中でもレンジ(タナ)は優先度が最も高く、ここがしっかり合わせられないと、他の要素が合っていても反応を得るのは難しい。これはエリアトラウトに限らずどんな釣りでも共通なので、イメージしやすいだろう。
レンジを探るには、スプーンを沈める時間でカウントを計り、リトリーブするレンジをズラしていく。1号池の場合、着水後9カウントでボトムに着底したので、浅い所が探りたければ着水即巻き~2カウント、水深の半分を引きたい場合は4~5カウントで巻くというように攻める。
でもレンジを把握しようにも他の要素が合っていないと反応が出ないのなら、何から手を付けていいのやら、少々とっつきにくく感じるかもしれない。
なので、状況把握の短縮テクニックとしてまずスピードとカラーを決め打ちしてしまう。まずスピードは、その時投げているスプーンがレンジキープするスピードの範囲で、かつスプーンの泳ぎが崩れない程度にゆっくり巻く。速く巻いて釣れるのは高活性時の限定された状況が多く、基本的にゆっくり巻いた方が釣れることが多いためだ。
カラシ・黄色系が万能
次に使用するカラーとは、ズバリ万能色のカラシ系・黄色系カラーだ。個人的な経験から、基本の4大要素の中ではカラーが一番優先度が低い。特定のカラー1色のみじゃないと釣れないなんてことはあまりなく、大抵の場合は魚が食ってくる色は何色もあることが多い。
その中でも、カラシ系・黄色系カラーはどの釣り場・状況でも反応が得られやすい色なのだ。カラーは単色、表裏別色(大抵裏面の方が暗い色が多い)、差し色で他の色が混じっているものでも可だが、メタリックカラーはまた別の要素になるため原則「光らないカラー」を使う。もしこれでレンジの探りを入れてみて全く反応がないときは、スプーンのアクションやカラーを変えてまたレンジを探すという流れだ。
カウント3~5で反応あるも食いは浅い
最初に選んだスプーンは、魚を寄せる力の強いバンナ1.4g。表層から徐々に下にレンジをズラしながら探ると、カウント3~5で魚の反応が出た。ツンというアタリだったり、ラインがちょっと動く程度の小さなものまであるが、これらはほぼ魚のアタックによる反応なので、見落とさないようにしたい。
そのうちにしっかりとスプーンを食った魚がヒットしてアタリも続いたが、どうにも食いが浅いようで掛けそびれたりバレてしまうことが多かった。これが水温低下の影響だろうか。
その後何度か立ち位置を移動して、ボチボチ魚を釣ることができた。しかし、悪くない反応の頻度の割にはアタり方がイマイチで変な掛かり方をし、フッキング時に一瞬乗ってすぐバレたり、ヒットしても途中でバレたりが連発した。