国会での質疑では原則として議事録が公開されるので、遡って議員を評価するのに役立つ。2022年秋の臨時国会の議事録を見て、立憲民主党の長妻昭衆議院議員がとんでもない質問をしているのに気づいた。

衆議院予算委員会で質疑に立つ長妻昭議員長妻昭オフィシャルWEBサイトより
10月18日に開催された予算委員会で長妻議員は次のように発言している。
保険証というのは、レセプトの共有化もできるわけですね、御本人の同意で。 レセプトというのは診療報酬明細書で、……見る人が見れば、ああ、この方はこういう御病気だな、この方はこういう疾患を持っているなというのが分かるような、個人情報の中でも一番機微に触れる情報なんですよ。 ひもづけするのであれば、私は一番最後にしてほしいんですよね、保険証については。なくすというのを、二年後です、目指します、これは乱暴じゃないですかね。
保険証から、本当に機微に触れる個人の医療情報が洩れるだろうか。
医療機関はそれぞれ患者番号を用いて診療記録を記録し、この診療記録は保険証番号に紐づいている。保険証番号を利用して医療機関は診療報酬明細書(レセプト)を発行し、保険組合(支払基金)に診療報酬を請求する。様々な医療機関からレセプトが集まるので、保険組合は一人ひとりの組合員の疾患の状況を詳しく知ることができる。