リリース魚代表のエソをキープして食材にする『エソ活』で家計をサポート。骨対策でおいしいエソ料理を五つ紹介します。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター宮崎逝之介)
エソの身は淡麗で上質
リリース魚の代表格とされるエソ。多骨魚で調理がしづらい。だが、実はエソの身は淡麗上質な白身であり、そんじょそこらの高級魚にも決して引けをとることはない。もしも普段リリースしているならば、仮にキープすれば、食卓には丸々プラスの食材となり、家計にも少しは貢献できるはずだ。
『エソ向上委員会』を自認し、エソ推しの筆者がタイパ(タイムパフォーマンス)もよいおすすめのエソ料理をあらためてご紹介したい。
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キープサイズの目安
小型のエソは本命魚同様リリースしています。キープしても可食部が少ないですし。キープサイズの目安としては、長さ40cm前後、重さ500g前後以上あれば十分な可食部が確保できると思います。
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釣り場での下処理
エソが元気なうちにナイフと海水で血抜きをします。心得のあるかたは自分なりのベストの〆かたでかまいません。エソの鋭い歯に噛まれて怪我をしないように十分注意しましょう。
血抜きしたエソはクーラーボックスでたっぷりの氷に海水をひたひたに注いだ海水氷を作り、なるべく鮮度のいい状態で持ち帰りましょう。
自宅での下処理
エソのウロコを落とし、アタマを落とし、尾ビレも付け根から落とし、腹開きにして、内臓を取り、きれいに血合いを水洗いします。このとき、腹骨は背骨に付いたままにしておきます。勢いあまって腹骨を背骨から切り離してしまうとこのあとの処理がしづらくなりますので要注意です。
水できれいに洗った魚体はキッチンペーパーなどで包み、ザル付きバットなどに乗せて冷蔵庫内にしばらく置いて水分を減らします。
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多骨対策調理法
ここからは今回アップデートした調理法になります。多骨魚エソをなるべく手間をかけずに食材にするためには、すき身にするのがおすすめです。
腹開きにしたエソの腹側を上にしてまな板の上に置き、順番に左右両側の皮と身の間に包丁で切れ目を入れます。あとは大きめのスプーンを使ってエソの身をひたすら掻き出します。たくさんある腹骨はなるべく背骨についたまま残すように意識し、身だけを削ぎとるように力を加減します。もし、削ぎ取ったすき身に骨が混じってしまったら目視と指の感覚でできるだけ取り除きます。
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エソの身はやわらかく崩れやすいので、削ぎ取ったすき身はすでにミンチ状になっていると思いますが、念のためすり身を包丁で細かくたたいて残っているかもしれない骨はなるべく短く骨切りするようにします。包丁でたたくかわりにフードプロセッサにかけてもかまいません。すり身はすぐに使わないときはタッパーやチャック付きポリ袋に入れて冷蔵庫で保管します。これで下準備は終了です。
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