黒坂岳央です。
口は災いの元と言われる。実際、これは本当にそのとおりだ。問題行動をして社会的な信用を失ったり、犯罪に抵触してしまうなど、口を使わない行動で人生を棒に振るケースはかなり少ない。だが実際に手足を動かさずとも、「余計な一言」を口から出して人生を終わらせてしまう人は相対的に数は多い。
口から言葉を出すことの恐ろしさは、一度出してしまうともうそれを取り消すことができない点にある。もちろん、四六時中発する言葉に気をつけて生きて行くのは窮屈極まりない。そこで「これだけは言わない方がいい」とされるカテゴリを頭に入れておき、それだけは言わないと意識するのがよいだろう。
今回は筆者の独断と偏見で取り上げたものを紹介したい。

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過去において、一体どれほどの人が差別発言、誹謗中傷で人生をダメにしてしまっただろうか。有名人タレント、インフルエンサー、時には無名の一般人が勢い余ってSNSや動画で発言してしまった差別発言や誹謗中傷がピックアップされ、拡散してしまい、学生なら退学、会社員なら退職、フリーならビジネスの名誉を傷つけるということが起こっている。
誹謗中傷についていえば、影響力のある人物にSNSで絡みにいき脅迫や名誉毀損に該当する発言をすることで訴訟を起こされ、決して安くない金額と謝罪を余儀なくされるケースがある。Twitterなどで検索すればこうした事例は日次であちこちで発生している。
差別と誹謗中傷はしない方がいい。言われた相手への心理的ダメージも大きいが、それ以上に発言者自身に返ってくるダメージのほうがあまりにも甚大だからだ。つまり、登場人物は全員不幸になる。
そのため、たとえ心の中で思っていても口に出すべきではないだろう。一瞬のスカッとした気持ちを得る代償としては、あまりにリスクリワードレシオ(この表現が適切かはさておき)は悪い。未来永劫、封印して生きるべきであろう。
2. 酔った勢い酒の勢いで人生を自ら破滅する人はとても多い。酒の失敗といえば、飲酒運転が脳裏に浮かぶ人も多く「自分は運転をしないから」と安心している人もいるはずだ。しかし、安心するのはまだ早い。酒の失敗はそれだけではないからだ。
これは過去の記事でも取り上げた事があるエピソードだが、会社員だった頃に同僚が酒の勢いで役員に絡んだ結果、遠方の支店に飛ばされ左遷された話がある。また、お酒に酔って楽しくなってしまい、「あの男性は未だに母親と一緒に住んで自立できていない」といった根も葉もないデタラメをでっち上げて、相手に知られて大変なことになり、仕事でも人的信用を失ったという話もある。
普段からつい勢いで話しすぎてしまう傾向のある人はそもそも、お酒を飲まないほうがいいだろう。理性のブレーキが外れてしまえば、勢いでどんなまずいことを発言してしまうか分からないからだ。「お酒は飲んでも飲まれるな」という言葉があるが、これは「自分を制御できる範囲内で楽しみなさい」という警告である。