植芝 千景 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集者)
ダイエー(東京都/西峠泰男社長)は2022年12月2日、大阪府豊中市に「イオンフードスタイル豊中庄内店」(以下、豊中庄内店)をオープンした。「ダイエー寝屋川中神田店」「イオンフードスタイル ソコラ塚口店」に続き、3カ月連続の京阪神地域での出店だ。本記事では、豊中庄内店の大きな特徴のひとつである「ヘルス&ウエルネス」に関する商品政策にフォーカスして解説する。(文中の商品価格はすべて本体価格)

「ヘルス&ウエルネス」商品に注力
豊中庄内店は阪急宝塚本線「庄内」駅から徒歩約10分の場所に位置し、同日オープンの「イオンタウン豊中庄内」の1階部分に入居する。同施設は「『コモデティ』と『食・サービス』のワンストップSC」をめざしており、ほかに「ウエルシア薬局」や「バーガーキング」などが入る。
商圏とする半径2km圏内には、約15万人/8万3000世帯が居住し、年代別構成比は40代が16%と一番多く、50代が15%でそれに続く。そのような中で豊中庄内店は「ヘルス&ウエルネス」関連の商品政策(MD)に注力しているのが大きな特徴だ。
上西浩史店長はこの理由について、「庄内は梅田をはじめ大阪市中心部へのアクセスが良く、近年はベッドタウンとして機能しており、感度の高いお客が増えた」と述べ、「ヘルス&ウエルネス」を強化することで他店との差別化を図り、周辺住民を取り込みたい考えを示した。
オーガニック商品やプラントベースフードの品揃えが充実
入口すぐの青果売場にはオーガニック野菜をそろえるコーナーを設置。各種有機野菜のほか、泉州地区で収穫された有機野菜なども品揃えする。
主通路に位置する冷凍食品売場にもオーガニックコーナーを設け、イオンのオーガニックナチュラルブランドである「トップバリュ グリーンアイ」シリーズの「オーガニックミックスベジタブル」(188円)や「オーガニックグリーンアスパラ」(198円)などを展開。そのほか、「大豆からつくったハンバーグ」(298円)や「NEXT EATS ビーフシチュー」(598円)などをそろえるプラントベースフードコーナーを設置した。

さらにワイン売場でも、日本やフランス、イタリアなど各国のワインに加え、オーガニックワインも豊富に揃えコーナー展開している。
