皆様こんにちは!
2022年3月3日は、バリ島の新年「ニュピ(Nyepi)」の日でした。日本にだいぶ遅ればせながら、バリ島は今年も無事に新年を迎えることができました♪
バリ島には、通常私たちが使う太陽暦のカレンダーの他に、バリヒンドゥーの習慣や祭礼に関わるウク暦、サカ暦という3つの暦が存在します。ニュピとはサカ暦の新年で、今年はサカ暦1944年になりました。私たち日本人にとって、年末年始というと12月31日(大晦日)、1月1日(お正月)がお決まりですが、インドネシアでは12月31日は平日、1月1日は単なる祝日です。そして、バリヒンドゥーのバリ人にとって、年末年始はサカ暦のプングルップカン(pengrupukan=大晦日)、ニュピ(Nyepi=お正月)になります。
今回はそんなバリ島の大晦日、プングルップカンの日について、バリヒンドゥーのバリ人宅では何が行われているのか・・・?あくまでも我が家流の内容になってしまいますが、お供え物や儀式など、一般の外国人観光客では知り得ることのできない、バリ島のディープな内容をお届けします♪
目次
バリ島の大晦日プングルップカンの日とは?
プングルップカンのお供え物を大公開(我が家流)!
バリ島の大晦日プングルップカンの日とは?

バリ島が大好きな方なら、ニュピやその前日に行われるオゴオゴなど、すでによくご存じなのではないでしょうか?
オゴオゴは、外国人観光客にも人気が高く、コロナ禍の前はオゴオゴ目当てに海外からの観光客がバリ島へこぞってやってきたものです♪そしてそう、このオゴオゴが開催される日が、バリ島の大晦日プングルップカンの日になります。プンクルップカンの日までに、ムラスティ(海・川・湖などでのお清め)を行ったり、オゴオゴの仕上げや準備をしたり、火や電気、ガスが使えないニュピの日のために、買い出しにでたり保存食やお菓子を作ったりなどなど・・・この日は年末の日本と一緒でバリ人も大忙しです。
しかし本来、プンクルップカンという日は、神聖な静寂の日「ニュピ」の新年を迎えるために、自宅敷地内ひいてはバリ島中に溜まった穢れや邪気、悪霊を追い出すことがメインの日になります。エンタメ化してはおりますが、オゴオゴもその一環であり、ニュピまでにバリ島中の悪霊を追い払う儀式の1つになります。
ニュピやオゴオゴについては、以前詳しい記事にしておりますので、気になる方は「ニュピの日はバリ島へ!バリ島のお正月ニュピの魅力とは?」をご覧下さい!
プングルップカンのお供え物を大公開(我が家流)!
バリ島へ観光旅行に来ても、プンクルップカンのお供え物を目にする機会はあまり無いと思いますので、我が家で捧げたプンクルップカンのお供え物を大公開します!とはいえ、我が家は夫婦二人と猫2匹でシンプルすぎる一軒家に住んでおりますので、最低限のお供え物です(笑)敷地が広かったり、儀式に凝ったご家庭だったり、その土地の習慣、カーストなどでお供え物も様々と思いますので、あくまでも一例としてご覧下さい♪

この写真のお供え物は、基本的なお供え物のチャナン(花が載っているお供え物)、ティルタ(聖水)、ビジャ(聖水に漬けたお米)になります。これらはバリヒンドゥーのスタンダートなマストアイテムで、どんな儀式にも用いられます。また、毎日のお供え物として欠かせない、神様・精霊・悪霊にも捧げられるオールマイティーなバリ人必須のアイテムでもあります。チャナンは店先などにも捧げられているので、観光でバリ島に来た方なら、目にしたことがあるのではないでしょうか?

こちらも単なるお供え物で、特別な意味はなく、プングルップカンのお供え物を買った時におまけで付いてきたものです(笑)こちらのお供え物もどこに捧げても良いので、インスピレーションで場所を選び捧げました♪硬いココナッツの中のジュースは、悪霊払いの儀式の終わりに撒いてお清めに使います。

そしてこちらが悪霊のためのお供え物です。これから追い出す悪霊のために、ご飯を用意しておりますという感覚でして・・・

先ほどの写真のお供え物に、この写真のお供え物をセットして2段にします。これで悪霊への供物「スガアン」の完成です♪特徴としては、赤・黒・黄色・白に染めてあるご飯の盛り合わせになり、この色の組み合わせは悪霊にとって大好物なのです。このスガアンのセットは、家の門の外へ捧げます。大好物を見せて、悪霊をおびき出す作戦です(笑)

こちらは台所に潜んでいる悪霊のためのお供え物です。葉っぱの上には、切ったバワンメラ(エシャロット)・ショウガ・ニンニクが置いてあり、これも悪霊の大好物とされています。バリヒンドゥーは基本的に、悪霊を大好物でおびき出して追い出すシステムを採用しています!以上が我が家でのプンクルップカンのお供え物になります。ということで、次項では実際に悪霊を追い出す儀式について、簡単にご紹介いたします♪