明けましておめでとうございます。

岸田政権は手詰まりになっているが、まず「政治的に可能かどうか」を考えると、ほとんどの政策は不可能になってしまう。正月ぐらい不可能な政策を考えてみよう。

「朝まで生テレビ」の小川淳也氏の発言が話題を呼んでいるが、これは彼の持論で、5年前には100年後には消費税率は100%になるという夢を語っている。これはそれほど荒唐無稽な話ではない。

あなたはすでに消費税を100%負担している

日本の国民負担率(税+社会保険料)はすでに44.3%になっており、国債の潜在的な国民負担を含めると、国民所得415兆円(GDPとは異なる)の56.5%になる。これは金額でいうと234兆円、消費税に換算するとほぼ100%である。

財務省の資料より

だから所得税・法人税と社会保険料を廃止して、すべての国民負担を消費税に置き換えると、税率は100%になる。いいかえると、あなたはすでに消費税に換算すると100%負担しているのだ。その半分近くが「保険料」という擬制になっているから見えないだけである。

「輪転機をぐるぐる回してマネーを発行しろ」というネトウヨから、消費税を廃止しろというれいわ新選組に至るまで、この事実を知らない。統合政府の中で債務をつけかえても、これから発生する国民負担をなくすことはできないのだ。