田原総一朗です。
2022年が終わろうとしている。日本にとって、世界にとって衝撃の1年であった。
2月24日、ロシアによるウクライナ侵攻が始まった。僕はこのメルマガで書いた。「もし武力行使という事態になれば、多くの人が犠牲になる。人間はそこまで愚かではない、そう信じたい」と。
しかし、ロシアの武力行使は、現実のものとなり、さらに今も停戦の気配さえ、見えないのである。その間多くの人々の命が、失われているのだ。21世紀にこんな戦争が始まるとは……。人間は歴史に学ばないのか。いつまで過ちを繰り返すのか。
さらに、日本国内で衝撃的な事件が起きた。7月8日の安倍晋三元首相銃撃である。安倍さんはよく話を聞く方だった。僕とは考えの違いは多々あったが、会えば真剣に話し合うことができた。
犯人の動機から、次第に旧統一教会問題が浮き彫りになった。しかし、やはりこれだけは言いたい。どんなに社会への不満があっても、暴力を手段としては絶対にいけない。僕は何度でも、そう訴えようとあらためて誓った。