「空や海はなぜ青いんだろう?」なんて、子供時代に考えたことはありませんか? 大人になったいま、同じように子どもに聞かれたら・・・どのように答えればいいのでしょうか。
そこで今回は、空や海が青く見える理由について見ていきましょう。
なぜ空や海は青いのか?

条件によって色味に変化こそ生じますが、地球上では空と海どちらも青色がスタンダードですよね。
では、なぜ空や海が青く見えるのでしょうか?
光の関係
空や海が青く見えるのは、光が関係しています。
地球で光源となるものといえば、太陽光です。
太陽光には実は、様々な色の光が含まれています。
その中のどの色の光を反射したかによって、見える色が変わってくるのです。
例えば、リンゴは赤いですが、それはリンゴの表面が赤色の光を反射し、他の系統の色を吸収してしまうことで赤く見えます。
黒に見える物は、全ての色の光を吸収するため反射がないので、黒に見えるのです。
つまり、色というのはそのものに色が付いているのではなく、光の反射によって見えているものなのです。
これと同じように、空や海も青色の光を多く反射しているので青く見えるのです。
色の見え方の基本は、このように光が関係しているのですが、空と海が青い理由には少し違いがあります。
ここからは、それぞれの理由を見ていきましょう。
空が青い理由

空が青いのはなぜなのでしょうか?
光の関係で言うと青い光を反射しているからなのですが、もう少し詳しくみてみましょう。
空が青いのは空気があるから
空が青く見える要因は、空気があるからなのです。
太陽光が空気の分子にぶつかると、波長が短い青の光が多く乱反射されます。
このような仕組を「レイリー散乱」と呼びます。
このレイリー散乱が起こることで、青い光だけが多く空にあることになるため、空が青く見えるのです。
ちなみに、空気のない月の空は黒いです。
よく宇宙ものの映画などで月が描かれる際、青空ではありませんよね。
そのまま真っ黒な宇宙が見えていると思います。
夕日が赤いのはなぜ?
空気によりレイリー散乱が起こり、空が青く見えることは分かりましたが、ではなぜ夕日は赤くなるのでしょうか?
それは、大気圏に突入した太陽光が、地上に到達するまでの距離が関係しています。
夕日は見えるときには太陽光の入射角が浅くなり、太陽光が大気層を進む距離が長くなります。
そうすることで波長の短い青い光はレイリー反射が多くなり、地表まで到達しにくくなります。
逆に波長の長い赤色の光は障害物の影響を受けづらいため多く地表に到達するので、夕日は赤く見えるのです。
雲もしっかりと色がある!
晴れている時の雲は、白のような色合いといわれることが多いですよね。
空が青いのは小さな粒子の波長の短い青い光が散乱するためでしたが、雲が白いのは「ミー散乱」と呼ばれる現象が関係しています。
ミー散乱は光の波長と同程度以上の粒子による散乱が起こることで、可視光線の光を均等に反射します。
全色が均等に反射することで白く見えています。