地域の合意・理解のもと、地域住民が協力して世話を行う、特定の飼い主を持たない猫のことを「地域猫」といいます。
適切な管理をしてあげることで、繁殖を予防しつつ幸せを追求できるため、多くの地域で「地域猫活動」が啓蒙され始めています。
本記事では、地域猫におすすめの餌・おやつとNG食材を紹介します。
※筆者:地域猫活動に携わって2年になる猫好きな20代男性。3匹を保護し家猫に。また10匹以上の地域猫の世話をしています。
この記事がおすすめの方
・地域猫活動に参加しているとお考えの方
・今後地域猫活動に参加していきたいとお考えの方
目次
外で暮らしている猫は何を食べている?
地域猫に魚はNG
外で暮らしている猫は何を食べている?
![地域猫におすすめの餌・おやつを紹介!魚はNG・ルールを守って](https://cdn.moneytimes.jp/300/200/ohXboZpLFrWDRupCIWIeCXdIInNpVebx/4614d65d-0084-4788-945d-9124278872eb.jpg)
外で暮らしている猫は、主に以下などを食べています。
・カエル、ネズミなどの小動物
・虫
・鳥類
・人の食べかす
もちろん、これらを食べるだけでは十分な栄養を摂れるわけではありません。また、冬季などは対象の食べ物が枯渇してしまうため、空腹で苦しむ猫も多いでしょう。
そのため「地域猫活動」として、食べ物を与えてあげることは外で暮らす猫の生命維持のためには必要です。
地域猫に魚はNG
食べ物を与えることは、外で暮らす猫の餓死を救ってあげられますが、何でも食べさせていいわけではありません。
例えば、日本では「猫といえば魚」というイメージが根付いていますが、これは魚食文化を有する日本だけの共通認識です。
実は猫に魚を食べさせるのは推奨されていません。なぜなら「イエローファット」「チアミン欠乏症」というリスクが伴うからです。
イエローファットとは、過度の栄養の偏りで腹部や胸部の脂肪が変化することで、炎症・しこりが生じる病気です。不飽和脂肪酸の過剰摂取で発症しやすく、魚に多く含まれるDHA・EPAは「不飽和脂肪酸」の一種です。
チアミン欠乏症とは、体内のビタミンB1が枯渇することで発症する病気で、運動障害や神経症状が起こります。「チアミナーゼ」の過剰摂取で発症し、こちらも魚に多く含まれています。特に、魚だけでなく、イカ・タコ・エビ・カニなどの海産物は生の状態で絶対に与えてはいけません。
家の中よりも過酷な環境で過ごす地域猫にとって、病気は天敵です。できるだけリスクを排除した食べ物を与えてあげることが重要になります。