冬磯への移行期の釣り方
最初に記したが、まだ水温がそこそこ高くて、エサ取りも多いとなると、秋磯のときの釣り方をしがちだ。しかし、水温が下がりだすこの時期は、エサ取りの動きが活発なタイミングもあれば、そうでないときも多くなっている。逆に言えば、良型のグレもまきエサに反応しやすくなる季節でもある。エサ取りを怖がらずに、時にはエサ取りの中で、コマセと仕掛けを同調させて狙ってみる手を使ってみてもいい。
要は、今まではエサ取りと本命ポイントを分離することばかりに集中していた狙い方を、エサ取りとの距離をもう少し近づけたり、アタリがないから深く入れ込んでばかりではなく、意外に浅いタナでも思わぬ大型グレがヒットすることも忘れないでほしい。
沖を狙って35cm級グレ
釣り開始はまず磯際周辺から始めた。コマセをまいて魚の様子を見る。まだ何も見えないし、さしエサもそのまま戻ってきた。「これは!狙い目」かと磯際に付いている大型グレを狙ってみたが、いくらもしないうちにエサ取りが出だしてさしエサが通らなくなってしまう。
そこで、エサ取り用のコマセを潮の影響をあまり受けない場所に多めにまいて、サラシができているのでその沖にコマセをまいてから仕掛けを投入した。
すぐに結果が出て、30cmほどの口太グレを釣ることができた。やはり思った通り、沖にはエサ取りがまだ出て行っていないのと、グレのヒットしたタナも浅い。同じような狙い方でコンスタントに35cm弱のグレを釣り上げた。
![南伊豆の磯フカセ釣りで良型グレ連打にシマアジ手中 冬への移行期の攻略法とは?](https://tsurinews.jp/data/wp-content/uploads/2022/12/wp78D888EE-FA58-4945-B01D-EE3ABB010A70.jpg)
浮きグレ狙い重量級ヒット
その後、潮流が左へと速く流れだしたので、潮の中を流す釣りを展開した。サイズアップこそしないが、尾長グレと口太グレの両方がぽつぽつながらも釣れた。
そうこうする内に、50mほど沖にグレがボイルするのを発見。コマセをダイレクトに投入するには遠すぎるので、流れの中にコマセを先に撒いてから、少し時間を空けて仕掛けを大遠投。潮流でパラパラとラインがスプールから引き出されていく。
すると、そろそろ仕掛けを回収しようかと思った途端、いきなりサミングした中指を弾くアタリが出た。竿の曲がりからかなりの良型だと確信。重量感が半端ない。
高場の釣り座から低い場所に移動してやり取りがしやすいようにした。仲間もタモを構えて見守る中、磯際まで寄せた良型はハリが外れてバラしてしまった。磯際のオーバーハングした根をかわすので、少し強引に浮かせに掛ったのがいけなかったのかもしれない。いずれにしても悔しい。
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