なにせ近年の欧州というのは、スポーツマンシップよりもお金、ずるくても狡猾でも勝てばいい、お金にものをいわせてなんとかすればいいという感覚が支配する世界だからです。

日本代表の姿を見て、スポーツの原点を思い出した人が多いのです。

さらに強豪国ドイツは、国際的スポーツ大会を左派の政治主張の場にしました。ホスト国の文化を無視し、一方的な主張を繰り広げました。そして東アジアのサッカー弱小国である日本に負けました。

日本チームはスポーツに政治を持ち込まず、真摯に戦いに向き合い、全力で頑張りました。

そんなドイツは、国内の差別問題を棚に上げて他の国を批判することに熱心で、ロシアから天然ガスや原油を買いまくり、ウクライナへの軍事支援を渋っています。

そんなドイツが負けたことを、イタリアのテレビ局のプレゼンターは日の丸の鉢巻をして大喜びし、イギリスのスポーツ新聞はドイツの負けを大絶賛しました。ドイツは歴史的経緯で欧州では大変嫌われていますが、ワールドカップに政治を持ち込んだこと、ウクライナに対する仕打ちで偽善者と呼ばれています。

私の本である「世界のニュースを日本人は何も知らない」シリーズ最新作「世界のニュースを日本人は何も知らない4 前代未聞の事態に揺らぐ価値観」(ワニブックスPLUS新書)でもドイツの嫌われぶりを説明していますが、ワールドカップを通して欧州の国際関係がよくわかりましたね。