親が亡くなったときに悩まされるのが遺産相続についてだろう。

遺族間でどのように分けるのかを話し合わなければならないのはもちろんだが、親の遺産がどれくらいあるのかを把握しなければならない。

しかし、親の資産がどれくらいあるのかを知っている人は少ないかもしれない。なかでも「へそくり」や「タンス預金」がどこにあるのかを探すのは難しいもの。

そこで今回は、死んだ親がこっそり貯めていたお金を調べる方法を紹介する。

金融機関に問い合わせる

親の口座がどの金融機関にあるのかを把握している場合は、比較的スムーズだ。該当する金融機関に残高や過去の取引履歴を開示請求すればよい。

開示請求の方法は金融機関によって異なるので、まずは電話で問い合わせてみるとよいだろう。なかには電話で残高照会をしてくれるところもある。

どこの金融機関かわからない……という場合は、地道に探すしか方法はない。銀行の新規口座は、原則として自宅もしくは勤務先から近い支店でしか開設できないので、生活圏内の支店を回ってみるとよいだろう。

遺品から推測する

親の遺品がヒントになる場合がある。例えば、カレンダーやボールペンなどに金融機関のロゴが入っていたら、口座開設時の粗品の可能性がある。金融機関からの郵便物を保管している可能性もあるだろう。

親がネットバンクを利用していた場合、スマホにアプリをインストールしていたり、パソコンに金融機関のホームページをブックマークしていたりする可能性もある。

「ほふり」に開示請求する

親が株を所有しているかどうかを確認したいときは、証券保管振替機構、通称「ほふり」に開示請求するとよい。

ほふりは有価証券の保管および管理する機関なので、開示請求することで親が預託していた証券会社が判明する。

しかし、保有銘柄までは調査できないので、残高証明等の手続きは、各証券会社にて別途行う必要がある。

信用情報機関に照会請求する

親が亡くなった場合、借金も相続対象になるため、財産だけでなく借金の有無も把握しておかなければならない。

貸金業者やクレジット会社からの借金の有無については、JICC、CIC、一般社団法人全国銀行協会の3つの機関に照会請求を行えば、個人の借金情報について調べることができるだろう。

しかし、これはあくまでも「公に認められている」借金の情報である。いわゆるヤミ金などの情報は記載されていないので注意しよう。

専門業者に依頼する

財産がどれくらいあるかを地道に調べる時間がない……という場合は、専門の業者に依頼するとよいだろう。

最近では行政書士事務所や司法書士事務所、銀行などが、相続財産調査のほか、相続人調査や遺産分割協議書の作成まで、相続に関する手続きの代行サービスを行っている。

費用が割高になってしまうが、面倒な手続きは苦手……という人にはおすすめだ。

親の遺産はしっかりと把握しておこう

相続放棄の申し立てや相続税の申告には、期限が設けられている。うかうかしていると期限切れ……ということにもなりかねないので、親が亡くなったら速やかに遺産を把握しておく必要がある。

どうしても時間が取れない、という人は専門の業者を頼るなどして手早く情報を収集するようにしよう。

文・山田千景

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