夜の海や川にライトを当てると、多くの魚が集まってきて、ぐるぐる回ったり、飛んだり、跳ねたりと様々な行動を起こします。
なぜ魚は光に集まるのか?その習性をもつ魚の種類は?
本記事では、こちらについて解説していきます。
- この記事がおすすめの方
- ・魚が光に集まる理由を知りたい方
・光に集まる魚の種類を知りたい方
・釣りに活用できるかどうかを知りたい方
目次
魚が光に集まってくる理由
・理由①:魚の餌であるプランクトンが光に集まるため
・理由②:魚の本能的な好奇心
・理由③:生態的に最も適した明るさへの移動
魚が集まりやすい光の色
魚が光に集まってくる理由
魚が光に集まってくる理由は、実は諸説あり、どれが正しい理由か判明していません。
主に以下の3点が理由ではないかとされています。
・魚の餌であるプランクトンが光に集まるため
・魚の本能的な好奇心
・生態的に最も適した明るさへの移動
それぞれ詳細に見ていきましょう。
理由①:魚の餌であるプランクトンが光に集まるため
プランクトンは、ミドリムシなどの「植物性プランクトン」と、ミジンコなどの「動物性プランクトン」に分かれます。
植物性プランクトンは光合成によって栄養素を作り出しているため、光に向かって移動します。
その光に集まる植物性プランクトンを主食とするのが動物性プランクトンで、その動物性プランクトンを主食とするのが魚です。
つまり、魚は本質的には光に集まっているのではなく、光に集まるプランクトンを捕食するために光に向かって泳いでいるのです。
「光←植物性プランクトン←動物性プランクトン←魚」という食物連鎖の関係があるということですね。
こちらの理由を「索軒集群説」といい、後述する他2つの理由よりも定説に近いとされています。
理由②:魚の本能的な好奇心
魚は動くものや明るいものなど、見慣れない新しい刺激を好む種類がいます。
そのため「あれはなんだ?」という好奇心で光に集まってきている、という可能性も否定できません。
実際にそう思っているというよりは、本能的な行動原理という方が正しい指摘です。
こちらの理由を「探求反射説」といいます。
理由③:生態的に最も適した明るさへの移動
仮に地球に昼と夜が無く、明るさも一定だった場合、この説は検証の余地がありません。
しかし実際の昼と夜の明るさは全く異なりますよね。
そこで「魚は昼の明るさを最も好む」と仮定すれば、夜間でも明るい場所を求めて移動するのを理由付けすることができます。
こちらの理由を「好適照度説」といいます。
魚が集まりやすい光の色
魚が集まりやすい光の色は、「白」または「青・緑系」です。
白色の光には、植物性プランクトンが集まりやすいため、結果的に魚が追ってくる可能性があります。
「青・緑系」の光はプランクトンが発色する色に似ていることから、魚が集まりやすいとされています。特に青色は、より遠くまで光が届くのでおすすめです。
逆に赤色の光は、比較的弱い光であること、魚が認識しづらい色であることの2点から、集まってくる可能性は低くなるでしょう。