日本は男性も女性も先進国の中では極めて失業率が低い国と言えそうです。ただし、近年の水準としてはドイツや韓国に近いようです。
アメリカやカナダはアップダウンが激しいのに対して、比較的安定して低水準が継続しているのも特徴的ですね。
日本は働く意思があり、準備のある人が、働きやすい国であると言えそうです。ただし、働く人の労働生産性や給与水準が低い事が課題ですね。
さらに、失業率が高いフランスやイタリアは、給付等の再分配が大きい事も特徴です。
等価所得(世帯人員の平方根(√)で割って調整した指標)で見ると、フランスは失業率の高さも相まって給与所得が日本より低いですが、経常移転給付が大きく、再分配後の可処分所得では日本より高くなります。(参考記事: 「給与以外の収入」も少ない日本)

図5 等価可処分所得 平均値OECD統計データ より
また、再分配後の所得格差(ジニ係数)や、貧困率も日本は高めです。(参考記事: 「所得格差(ジニ係数)」って何?、 「貧困率」の高い日本の現役世代)
日本は確かに失業率が低く比較的仕事の得やすい国と言えますが、その反面平均給与や労働生産性が低く、再分配が十分ではない国でもあるようです。
皆さんはどのように考えますか?
編集部より:この記事は株式会社小川製作所 小川製作所ブログ 2022年12月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は「小川製作所ブログ:日本の経済統計と転換点」をご覧ください。