フリーランスとして活動するためには、自分自身をクライアントへ売り込む営業活動をしなければいけません。
しかし営業経験がないままフリーランスになった人も少なくはないと思います。私自身もその1人です。
そこで今回は、営業職として会社員からフリーランスに転身し、フリーランス・副業向けマッチングサービス『Workship』をご利用いただいている野口さんにインタビュー。
豊富な営業経験に基づいた、フリーランスとしての営業活動のポイントについてお伺いしました。
目次
会社員としての「営業」に限界が見えてフリーランスに
フリーランスの営業は「数」で勝負する
会社員としての「営業」に限界が見えてフリーランスに
宮﨑:
会社員からフリーランスへのキャリアチェンジは、もともと計画されていたのでしょうか?
野口:
はっきりと考え始めたのは、フリーランスに転身する3年ほど前ですね。
ただ大学を卒業する直前くらいから、フリーランスも選択肢の1つとしてはありました。
宮﨑:
何かきっかけがあったのでしょうか?
野口:
大学の卒業旅行がきっかけですね。イギリスとドイツに行ったんですが、すごく魅力的な場所だなと感動して。その体験から、ときどき海外に行けるような働き方はなんだろうなと考えたんです。
フリーランスのように融通が効く働き方が、一番良いんじゃないかなと思いました。
ただ、その時点で卒業直前だったので、内定をもらっていた会社に入社して、何度か転職をしながら5年ほど会社員として働いていました。

宮﨑:
しばらくは会社員としてのキャリアを重ねていたんですね。その後、フリーランスに転身した決め手はなんだったのでしょうか?
野口:
会社員としての営業に限界を感じてしまったんです。
営業の仕事は、顧客の課題を解決すること。しかし会社員の場合、当然ですが、提案できる解決策は自社の製品やサービスだけです。
仮に最適ではないとしても、会社のためには自社の製品を提案しなければいけない。そんな営業方式に強いストレスを感じるようになりました。
フリーランスになれば、もっと顧客のことだけを考えた営業ができるんじゃないかなと思い、フリーランスへの転身を決断しました。
宮﨑:
そうだったんですね! 決断されてからフリーランスになるまで3年ほどかかったとのことですが、こちらは準備期間でしょうか?
野口:
そうですね。ちょうどそのタイミングで海外の会社への転職が決まっていたので、3年の間にフリーランスになる足場固めをしようと思いました。営業以外のスキルを身につけたり新しい人脈を作ったりして。
予定していた3年が経ったタイミングで、良い案件との契約が決まったので、帰国してフリーランスになりました。
フリーランスの営業は「数」で勝負する
宮﨑:
営業としての経験は、案件獲得のための営業活動にも生きていますか?
野口:
間違いなく生きていると思います。
営業として、一つひとつの成果の質が高ければ、数は少なくても良い結果になります。ですが、最初から質の高い成果を出せる人は多くありません。私自身もそうでした。
じゃあ質を何でカバーするか? それは、数です。この考え方は、フリーランスとしての案件獲得についても共通しているものでした。

宮﨑:
たしかに、フリーランスになってすぐ魅力的な案件を獲得するのは、簡単なことではないですよね。
野口:
そうなんです。私もフリーランスになる足場固めが完了したタイミングで、『Workship』やその他の仲介サービスに複数登録し、案件の応募数を増やしました。
そのおかげで案件を無事に獲得できて、フリーランスとしてのスタートが切れました。
宮﨑:
応募の母数を増やすことは大切ですね! しかし、スキルや実績が不十分だと、応募数を増やしてもなかなか契約まで至らない人もいるかと思います。そういった場合はどうするべきでしょうか?
野口:
前提として、数字でわかるような実績は企業への大切なアピールポイントになります。しかし、自分としては大したことじゃないと思っていたことが、意外と企業側に響くこともあるんです。
私自身も、「これならいける!」と思った経歴が担当者には刺さらなかったり、反対に「これは笑い話にしかならないよな」と思ったことに先方が食いついてくれたりした経験もあります。
いったん自分がアピールできそうなことを整理して、洗いざらい企業へ伝えてみてほしいですね。これを繰り返していくと、本当の自分の強みやアピールするべきことが見えてくるんじゃないでしょうか。