黒坂岳央です。
起業して様々なビジネスマンに関わってきた。その中にはビジネスで大成功を収め、資産が数十億円という規模の人もいたし、アスリートのような気質で天才的な結果を叩き出すプロゲーマーやトレーダーの人もいた。
あくまで個人的に考える、「圧倒的に信用できる人」の特徴を取り上げたい。「比較的信用度が高い」というのではなく、ここでの肝となるのは「圧倒的に」である。大抵の人は平時の時はいい顔をしていても、いざ有事のピンチな局面に置かれるとアッサリと手のひらを返して自己保身に走る。だが、圧倒的に信用できる人は違う。どんな状況下でも安定した信頼性を見せてくれるのだ。

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リアルでもネットでもよく見かけるのは、問題を起こして批判を受けた時に「そういうつもりでいったのではない」「これは自分に非はない」という言い訳のようなやり取りである。また、そうしなくても「すいません」とお詫びバリアばかりを張って、結局何もしないという逃げと同義の行動に走る人もいる。
だが、圧倒的に信用できる人は逃げることはせず、むしろ積極的に自分から非を認めて問題解決のための具体的なアクションを取る。自分は過去にそうした人たちの姿を見て大いに触発され、以降は同じ行動を意識している。
先日、ビジネスで顧客からお怒りの連絡を受けた。正直、非は自分にはなくネットワーク上のサービス提供会社にあったことが明らかだった。
しかし、言い訳がましく「悪いのではなく、サービスを提供しているA社だ」「あなたは誤解している」と突っぱねるのではなく、「今回は自分の落ち度で不快な思いをさせてしまったことに真摯にお詫びします。原因を確認したところ、A社提供のこのサービスでトラブルが合ったようで復旧の見込みは◯月◯日となります。今回の問題はA社のサービスを前提に進めてきたこちらに非がありますのでお詫びに◯◯をサービスさせていただきます。この度は貴重な時間と労力をおかけしてしまうこととなり、大変申し訳ございませんでした」と伝えた。
すると、先方から「怒りに任せて厳しい物言いをしてすいません」と逆に謝罪があり、さらに「A社のせいにできたのに、罪を自らかぶるような逃げない誠実な姿勢に、あなたはますます信用できる人物だと感じました。ぜひ買わせてください」とお客様になっていただいたのだ。
お客さんも本当は自分や他社にも非があることは時間が経てば自然に分かる。しかし、あえてそこを踏まえ、自ら非をかぶりにいくことで信用を得ることができるのではないだろうか。ちなみにこちらの低姿勢に漬け込み、横暴な態度に出る人もいるので相手をよく見極める眼力が必要だ。