コロナで行動に規制がかかるようになって早いもので約3年!ようやく海外との出入りが緩和されてきました。周囲でも、欧州や米国、韓国やシンガポールやタイといった東南アジア方面へも旅行に行くのを耳にするようになってきています。
今回は以前に住んでいたことのある香港へ、久しぶりに行ってみることにしました。とはいえ、香港は中国政府による「ゼロコロナ政策」の影響を受けており、未だに若干の入国規制があります。刻々と変化している規制内容ですので、実際にお越しの際には最新情報のご確認が必要ではありますが、2022年11月初旬時点での状況をご案内したいと思います。
香港の正式名称は、「中華人民共和国香港特別行政区(Hong Kong Special Administrative Region of the People's Republic of China)」です。国土は約1,110平方kmで、沖縄本島くらいの大きさ(約1,199平方km)で、人口は約700万人で、沖縄本島は約146万人(2022年)ですので、人口密度の高い国であることがわかるかと思います。
日本との時差は1時間。日本より1時間遅いのが香港です。例)日本が午前9時の時には、香港は午前8時です。
フライト時間は、関空からだと約3時間半。東京方面からだと約4時間といった感じでしょうか。
香港は、イギリスによる植民地時代が約150年続いた後に、1997年7月1日に中華人民共和国へ返還されました。そこでは返還から50年間は一国二制度の原理の元、香港は香港特別行政区基本法において香港の法制度・司法制度は行われ、国際関係及び軍事防衛以外の全ての事柄において高度な自治権を有することが規定されています。しかしながら、2020年7月1日には香港国家安全維持法が成立となり、この高度な自治権が危うくなってきているのも現状です。
それでは入国と出国がスムーズにできるかやってみましょう!
香港に行く前に準備すること

海外旅行に行くときに準備が必要なのは、有効なパスポート、航空券の手配、宿泊先の手配、現地で利用する通貨やクレジットカード、衣類といったものでしょうか?
今回はコロナ禍でさらに必要となっている追加手続きにフォーカスしてみました。
まず、香港への入国時の最新情報を日本語で得るには、「在香港日本国領事館」のウェブサイトをご確認いただくのが良いかと思います。
2022年11月初旬の時点での必要なものは、下記の感じでした。
1. ワクチンを3回以上摂取している場合には、ワクチン接種証明書の発行
※ 3回以上のワクチン接種を行なっていない場合には、出国前72時間以内のPCR検査陰性証明書が必要になります。また、日本への帰国時にも同様に入国前72時間以内のPCR検査陰性証明書が必要になります。帰国時には、香港でPCR検査を行う必要があります。
ワクチン接種証明書は、マイナンバーをお持ちであれば、オンラインであっという間に証明書発行手続きが可能ですが、マイナンバーをお持ちでない場合には、お住まいの地方自治体等へお問い合わせした後に、指定書類を提出後、数営業日経ってからの発行となる模様です。

2. (出発の約48時間前から手続き可能) 香港政府への健康状態質問票をオンラインで提出
必要事項を漏れなく記入し、誓約書にチェックをしたら、QRコードが出てきます(通常問題がなければグリーン)。必ずそのQRコードは、ダウンロードもしくはスクリーンショットしたものを携帯電話に保存してください (重要!)。

香港着陸後は、すぐに特設の検疫場所に誘導されて、上述のQRコードの提示を求められ、PCR検査をします。PCR検査の結果は待つ必要はなく、翌日に携帯電話のEメールへ結果が送られてきます。日々ご確認が可能なEメールアドレスと、香港の携帯電話番号が必要です。
3. (出発予定時刻の24時間以内) 迅速抗原検査(RAT)
※ 2の質問票にも迅速抗原検査(RAT)の結果を入力する項目がありますが、検査前に登録の時には、「陰性」で取り急ぎ回答しておいて大丈夫なようです。実際の検査を行ったら、検査結果を写真に撮り、その画像をアップロードします。

日本からの出国は、1や2の提示を求められました。
香港への入境は、2のQRコードさえお手元に用意すれば、流れ作業のように誘導されていきますので、あっという間にパスポート検査場に行くことができ、荷物を受け取れば無事に完了です!


個人的には、初めての抗原検査テスト(RAT)を日本で行ったので、失敗しないかドキドキでした。
日本では、この検査キットが「厚生省認可」のものと、そうでない「研究用」のものがあるようですが、香港への入国に関していえば、別にどちらを利用しても問題ない印象でした。また、香港でも迅速抗原検査は毎日行う必要がありますので購入が必要ですが、香港に到着後、ドラッグストア(ManningsやWatosons)、セブンイレブンやスーパーマーケット等、どこでも販売しています。値段も安いものであれば1個HKD7(約125円)程度から、高いものであれば1箱5個入HKD200(約3,600円)を超えるものもあったりと、ピンからキリまでの価格帯でした。
現地の友人曰く、どれを利用しても良いのでは!とのことでしたので、お好みのものをご購入されてはどうでしょうか。
4. 香港入境後に毎日利用することになる 「安心出行 (LeaveHomeSafe)」アプリのダウンロード
こちらのアプリは、香港のものですので、残念ながら日本語はなく、中国語(繁体字・簡体字)もしくは英語での表記となります。ちなみに、このアプリは、香港滞在中、飲食店等、入口でアプリ内のQRコードの提示を求められた際に必ず必要です。

手続きが完了すると、以下のような書類をダウンロードすることができます。この書類の右下にあるQRコードの下の記号の下4桁は、毎日抗原検査テスト(RAT)結果をアップロードする際に利用することになります。

香港に到着後の注意点は、
- 0+3日間の医学観察期間(この間はレストランといった飲食店などへは入ることができません)
- 4日間の自己観察期間(検温や体調観察が必要)
- 入境後7日目まで、毎日、各自で抗原検査テストの実施(写真に撮ってアップロード)
- 2日目、4日目、6日目の合計3回、コミュニティー検査センター等でのPCR検査*
(PCR検査の前に、抗原検査(RAT)結果が陰性であることを確認してから、検査会場に行くこと)
※4は、2022年11月21日からの入境より、到着当日と2日目の2回のPCR検査のみに緩和される模様です。
香港滞在中に行うこと
香港での滞在が到着日も含め8日間以内であれば、毎日、迅速抗原検査(RAT)の検査結果を4)「安心出行 (LeaveHomeSafe)」アプリへアップロードする必要があります。
到着から初めの3日間は、「安心出行」で出てくるQRコードは「Amber (黄色)」です。この色の間は、外食はできません。
到着から4日目以降になると、「安心出行」で出てくるQRコードは「Blue (青色)」に変化します。こうなるとようやく外食等が可能になります。

外食する際には、「安心出行 (LeaveHomeSafe)」に搭載されているQRコードの提示を求められます。また、もしバーに行く場合には、24時間以内に行った迅速抗原検査(RAT)の検査結果の提示(店舗によっては、検査キットに氏名とテストした日時を明記しているもの)を求められるので注意が必要です。
このQRコードを提示することで、万が一、訪れた先で感染者が発見された際には連絡が入ってくる仕組みになっている模様です。
また滞在中の外出時には、マスクの着用が義務付けられています。もしマスクを外して外出しているのを警察に見つかった場合には、HKD5,000(約9万円)の罰金を課されますので、お気をつけくださいね。
そのほかは、特に問題なく過ごすことができるのではないでしょうか!