登山で必須のレインウェアの『正しい洗濯方法とお手入れ』について、保管方法と合わせて説明しています。何度でもレインウェアを快適に着用して登山を楽しむために、性能を維持する洗濯方法と、長く使用するためのお手入れ方法の記事です。
レインウェアの洗濯方法
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快適にレインウェアを着用しつづけるには、適切な洗濯だけでなく手入れも必須です。夜の洗濯機の使用が困難であったり、雨や自宅の環境などで、レインウェアの外干しが難しい状況でも、性能低下を防ぐため、皮脂や土などの汚れはできるだけ早く対処します。
洗濯表示に合わせた洗い方は基本で、汚れをほったらかしにしないために、状況に左右されない洗濯の仕方や乾燥方法を覚えておくと、レインウェアの洗濯で迷うことはなくなるでしょう。
洗濯前にしておくこと
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洗濯を始めるの前に、レインウェアの土やゴミなど簡単に落ちる汚れは取り除きます。強くこすらなければ落ちない土汚れや植物の液は、性能を低下させる原因になるので洗濯前に無理に取り除かず、ぬらしたタオルで軽くたたいて簡単に落ちる分だけ対処します。
マジックテープやファスナーに付着の軽くこすって落ちる汚れは、洗濯前にブラシやスポンジを使います。赤ちゃん用爪ブラシは、細かく柔らかいため使いやすく、スポンジも目の粗いものを避けて柔らかめがおすすめです。
洗濯グッズ
中性洗剤 | ブラシ | スポンジ |
洗面台 | ぬるま湯 | 洗濯ネット |
乾燥機 | アイロン | タオル2枚 |
手洗いと洗濯機使用の共通点は、ブラシやスポンジとぬるま湯に中性洗剤です。事前の軽い汚れ落としと、脱水後や乾燥時にレインウェアの水がしたたる場合にタオルが必要となります。ブラシは毛が強いものは避けて、さわり心地の柔らかいものがよいです。
粉石鹸の使用は、レインウェアを水に浸けて洗う前に溶けていないと、すすぎをおこなっても洗剤が落ちにくくなってしまうので気をつけましょう。
洗い
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洗い方の基本は、洗濯表示の温度の水と、クリーナーか中性洗剤を混ぜて洗濯液を作り浸して、レインウェアに水を含ませながら優しく押し洗いをします。洗濯機を使用するには、弱流などの手洗いに相当する機能が必要です。
エマールなどの使用方法と注意も参考にしますが、洗いの水量は、手洗いでは自動計量ではないので、使用分は事前に計って用意をして、レインウェア洗濯用の水の量と原液の比率に気をつけましょう。
手洗い
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ボタンとマジックテープを留めてファスナーもすべてしめて、レインウェアがぬるま湯にすべて浸かるお風呂や洗面台を利用します。レインウェアの伸縮部分の汚れも落とすために、フードや裾のゴムを伸ばしてから、洗濯液を張った洗面台などで押し洗いする流れです。
汚れた部分が多くても、原液を汚れた部分に染みこませずに、一度レインウェアの洗濯水をアワと一緒に押し流して、再度洗いの流れをおこない、すすぎ前に汚れを浮かします。
Point レインウェアの手洗い
- 高温での洗濯は避ける
- 汚れを強くこすらない
- フードは縮ませず伸ばしておく
洗濯機
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普段使用している洗剤が柔軟剤や漂白剤などを含み、内部に残っているようなら洗浄をして、レインウェアの洗濯時に混ざらないようにしましょう。
洗濯はレインウェア洗濯表示に該当する機能を使用します。洗濯機の手洗い相当のコースで、レインウェアのファスナーやマジックテープなどを閉めてから、ゆるく畳んでゆとりのある洗濯ネットに入れる手順です。ダメージを避けるために、小さいサイズのネットに押し込んで洗濯することは避けます。
Point レインウェアを洗濯機で洗う
- レインウェアの洗濯表示に従う
- 洗濯機内にほかの洗剤の有無を確認
- 洗濯ネットは畳んだ服より少し大きめを利用
- ネット内では汚れが多い部分が外側
すすぎ
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優しく押す脱水と弱流のすすぎを繰り返して、付着した洗剤を流します。洗濯機使用の場合も、アワが残っていたらすすぎの追加が必要です。
早く流し落とすために、強く押し出したり絞ることはしないで、何度も水を替えて、『レインウェアに水を含ませて流す』方法となります。服を裏返したり、腕や袖口やフードなど、部位べつですすぐ工夫もしましょう。
Point レインウェアのすすぎ
- 洗剤が落ちるまで押し洗い
- 洗濯機ではすすぎ機能のみを追加
脱水
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レインウェアの性能を維持するために丁寧におこないます。生地がダメージをうけるので、タオルや雑巾のように絞る方法はNGです。手洗いではすすぎと同様で、何度も押して水を切ります。ある程度押し出したあとも水が滴るようなら、タオルでレインウェアを軽く挟んで水を吸い取りましょう。
表示に記載があれば、洗濯機の遠心脱水は生地に影響するので、洗濯機内の水を抜きとります。レインウェアに残った水は、洗濯機内か別の場所で手で押し出しましょう。
脱水時の注意点
洗いの作業後のすすぎをおこなう前に、手洗いの場合は軽くレインウェアを押して脱水をします。汚れの具合によっては3回以上脱水することになり、洗って脱水のあと、すすぎと脱水を繰り返す手順です。
洗濯機使用の場合は、遠心脱水に関して、使用を避ける内容の注意記載がなければ、脱水回数を特に意識する必要はなく、洗濯機にまかせます。
終わって出したときに、水が滴るようならタオルで対応しましょう。
乾燥
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乾燥は乾燥機による高温乾燥の推奨がない場合は、基本は陰干しでの完全乾燥をおこないます。全体の皺が伸びるように上下左右に引っ張ってから、ジャケット用ハンガーとパンツ用でつるして干すことが好ましい方法です。
乾燥機を使うときの注意点は、レインウェアの向きを途中何度か変えて、乾きのムラをなくして乾燥具合を均一にします。乾燥の仕上げにメンテナンスを含める場合は、洗濯表示により乾燥機の熱風か、アイロンの熱にするかを判断しましょう。
Point レインウェアの乾燥
- 基本は日陰干し
- 乾燥機利用は乾燥具合を確認
- アイロンは完全に乾く前
レインウェアの手入れ方法
レインウェアの保管
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長期間使用していると丁寧な洗濯をしていても、経年劣化でレインウェアの性能は落ちます。そのためクローゼットに保管する前に、撥水スプレーをジャケットとパンツにそれぞれ噴射して、臭いが消えるまで陰干しをして乾かしましょう。
登山準備の時には、レインウェアはリュックの中に丸めていれるため、保管前に撥水スプレーで事前のメンテナンスをしておくと、急に決めた登山でも、レインウェアの登山準備の時間短縮が可能です。
レインウェアの保管方法
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必要なグッズ | ハンガー |
防虫カバー | |
防虫剤 | |
除湿剤 |
レインウェアはハンガーにかけてクローゼットに保管し、ほかの衣類や物とこすれない間隔で吊すことが、保管中のダメージを防ぎます。またクローゼット内でも、埃よけにもなる防虫カバーや、近くにカビ防止の除湿剤を使用することも、保管中のレインウェアを外部要因から保護する方法です。
レインウェアをハンガーにかけての保管が難しい場合は、通常の衣類と同様に畳み、押しつぶさないように防虫剤とともに収納しましょう。
メンテナンス
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アウトドアのアウター向け洗剤には、汚れ落としのクリーナーと撥水剤があり、レインウェアの表面生地が起毛して撥水性の回復に役立ちます。一般的な衣類用中性洗剤で着用時に快適さがなくなったら、洗剤を変えてみることもメンテナンス方法の1つです。
メンテナンスグッズ
専用クリーナー | 専用撥水剤 |
ファスナー潤滑剤 | リペアシート |
Point レインウェアの手入れ
専用のクリーナーを活用 衣類用の撥水スプレーを活用 * 破けや生地の弱り部分の補修機能と快適性の維持
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レインウェアの機能は、未使用のレインウェアに撥水スプレーを噴射することで長持ちさせます。撥水スプレーには熱を当てると撥水効果をたかめるものもあるため、メンテナンスでは撥水スプレーの活用も機能の維持では大切です。
購入したときに付いている商品説明の紙などには、レインウェアの特徴のほかに素材についての取り扱い方法を知れます。また手持ちのレインウェアのブランドのホームページでも確認できる情報です。
Point 機能性の維持
- 商品説明のタグはとっておく
- 熱を加えて機能を復活させる
- 新品にも撥水スプレー