レジャーに出かけた先で、つい手が伸びてしまうのがビールなどのアルコール類だ。ここでは、ゴルフ、登山、オートキャンプ、遊園地など、屋外での飲酒の是非とその理由、注意事項などについて解説しよう。

車で行くゴルフではランチのビールもNG

ゴルフに行くと昼食時についビールなどを口にしたくなる人は多いだろう。だが、車を運転してきたのであれば、勿論、アルコールを摂取してはいけない。

例えば、ビール中ジョッキ(435ミリリットル)を分解するには体重50キロの人で約3時間半、体重70キロの人で約2時間半かかるため、午後のラウンドを終える頃にようやくアルコールが分解されて体から完全になくなるかどうかといったところだ。

アルコールを分解する能力には個人差があるので、人によってはこれより時間がかかることもある。飲酒運転を避けるためにも、車でゴルフ場に行く人は「飲んだら乗るな」を守るべきだ。

登山では普段より酔いが回りやすい

では、登山ではどうだろうか?頂上で達成感とともに下界をながめながら、一杯やる人は決して少なくはないだろう。

しかし、高山では気圧が低く末梢血管が拡張するので酔いがまわりやすく、呼吸が抑制されて高山病を招くこともある。高山でないとしても、登山は結構な運動量があって血行が促進される。一気に酔いがまわるだろう。

飲酒量を控えてごく軽く酔った程度だとしても、普段とは体の感覚が違う状態で山道を歩くと転倒や滑落の危険性は高くなる。飲酒後に転んだことがない人でも、山道では容易に転んでしまうと考えるべきだ。

一方、低い山での軽いハイキング程度の登山であれば、今度は頂上で口にしたアルコールが体に残ったままで帰りの車を運転するケースが考えられ、これはこれで問題だ。

登山で飲酒がOKな場面があるとすれば、山小屋で一泊する際に少し口にするくらいだろう。ただ、翌日出発するときまでには体から完全にアルコールが抜けていなければならない。飲むとしても、ごく軽い量にしておくべきだ。

オートキャンプでは飲み過ぎに注意

車で行くレジャーといえば、オートキャンプも人気だ。オートキャンプでは、テントサイトが駐車場とは別の場合もあれば、一緒の場合もある。しかし、いったんアルコールを口にしてしまったら、完全にそれが分解されるまでは少しでも車を動かしてはならない。

なお、キャンプ場の敷地内や駐車場も、過去の判例から道路交通法上の「道路」とみなされることは知っておいたほうがいいだろう。

オートキャンプ場で飲酒運転の取り締まりが行われることはなくても、ささいな運転ミスが重大な事態を招く可能性がある。例えば、テントとの位置関係を調整するために、低速で少しだけ動かすような場合でもアルコールが入った状態では、普段はしないようなミスを犯してしまうかもしれない。

泊まるからといって深酒してしまうと、翌日の出発までにアルコールが抜け切れないこともあるので飲み過ぎないようにしたい。できれば、ビール1缶ほどの量であれば、男性で2時間、女性で3時間ほどで抜けるため、少量で抑えた方が無難だ。

遊園地では各園でのルールを守る

家族で遊園地に行く場合、車で来ているなら上述の理由からアルコールは飲んではいけない。

一方、公共交通機関で来ている場合は、各遊園地で定められたルールを守って飲酒しよう。例えば、現在、東京ディズニーランド・シーではパーク内の飲食店の多くでアルコール類を飲めて、また持ち歩きもできる。ただし、外部からの持ち込みや、所定の店舗以外で購入したアルコール類の持ち歩きはできないので、注意が必要だ。

アルコール類を飲む場合、“夢の国”を楽しむ家族やほかの来園者のムードを壊さない程度にとどめておくのがマナーだろう。

なお、激しい動きのアトラクションが多い富士急ハイランドでは、園内にアルコール類を提供する店舗はあるが、飲酒状態でのアトラクション利用はNGとなっている。

親の引率が常に必要な年齢の子どもと行く場合、両親のどちらもがアルコール類を口にしてしまうと、子どもがアトラクションを楽しめなくなってしまうので、注意が必要だ。

アルコール類は節度を持って楽しもう

レジャーの場面では開放感から、ついアルコール類に手が伸びてしまいがちだ。安易に飲むのではなく、OKなケースとNGなケースをしっかり見極め、節度を持って楽しむようにしたい。

文・モリソウイチロウ(ライター)
「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカード分野では専門サイトでの執筆経験もあり。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。

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