早めるべきだった...

ガタイの良い警備員さんが観客席へ行くと、イザコザは勝手に収まりました。
上司「あとは始まるのを待つだけだな」
私「そうですね」
上司「予定時間を早めるか(笑)」
私「ダメですよ、まだ来てない一般客もいますから」

フェス開始の予定時間を待っていると、再び観客席がザワつき始めました。
私「どうかした?」
警備員「小雨が降って来ました」
空を見上げると雲行きが怪しくなっており、
上司「始めるか?」
私「確認してきます」

私が、フェスを取り仕切る監督さんがいるステージに上がった途端、強い雨が降って来て、その直後、ステージの照明が消えました。
観客席のお客さん「キャー」
ステージ上にいる監督さん「何があった?」
ステージ裏にいるスタッフ「わかりません」
監督さん「早く調べろ」

照明が復旧するのに1時間以上掛かり、メインゲストであるAさんは次の予定が入っていたため、1曲も歌わず帰ってしまいました。
ステージの照明が消えると、ゲストが利用する控え室のエアコンや冷蔵庫も消えてしまい、ゲストに食べてもらうために用意したお寿司は、食中毒の恐れがあるため廃棄。
200万円のゲスト代や諸々が一瞬で消えてしまいました。

(20代・男性)