クレジットカードの審査期間は、カード会社や申込み方法によって異なる。審査結果の連絡が遅いと、急いでカードが欲しい状況では焦ることになるし、そうでなくても何か問題があったのではないかと不安を感じてしまう。そんな事態にならないように、クレジットカードの審査期間の目安や、即日発行・受け取りが可能なカードを紹介していこう。
目次
1,クレジットカードの審査にかかる期間は一般的にどのくらい?
2,クレジットカードの審査期間を短縮化する4つの方法
3,即日発行できるクレジットカード3選
3-1,セゾンカードインターナショナル
3-2,エポスカード
4,時間的余裕を持って申し込んだほうが選択肢の幅は広がる
1,クレジットカードの審査にかかる期間は一般的にどのくらいかかるのか?
クレジットカードの審査内容については、その詳細をカード会社が公表していないこともあり、詳細は不明だ。ただし、審査期間の目安が提示されている。
カードの審査期間はカード発行会社によって異なる
審査基準は、一般的に銀行系カードや国際ブランドの自社発行カードが最も厳しく、信販系カード→流通系カード→消費者金融系カードの順にハードルが低くなっていく。審査基準が厳しいと審査期間が長くなると考えられているが、JCBは最短翌日に手元に届くなど例外もある。
カードの分類 | 審査難易度 | 審査期間の目安 | 代表的なカード |
銀行系 | ☆☆☆☆ | 翌日~約2週間 | 三井住友カード、MUFGカード |
国際ブランド自社発行 | ☆☆☆☆ | 翌日~約4週間 | JCBカード、アメリカン・ エキスプレス・カード、 ダイナースクラブカード |
信販系 | ☆☆☆ | 翌日~約3週間 | ライフカード、オリコカード、 ジャックスカード |
流通系 | ☆☆ | 即日~約2週間 | 楽天カード、セゾンカード、 イオンカード |
消費者金融系 | ☆ | 30分~約1週間 |
同じカード会社でも、カードのランクによって審査期間が異なることがある。端的に言えば、一般カードよりもゴールドカードのほうが、審査期間が長くなりやすいと考えていいだろう。ただし、一般カードからゴールドカードへの切り替えではすでに利用実績があるため、審査にさほど時間がかからない。
約30分で審査が終わるものもあれば、3週間~1ヵ月近くかかるものもある。審査結果が当日に出ることをうたっているカードでも発行・発送は翌日で、手元に届くのは最短翌々日ということがあるので、急いでいる場合は申し込む前に確認したほうがいいだろう。
なぜ、カードによって審査期間が違うのか?
なぜカード会社によって審査期間が異なるのだろうか。それは、審査の各ステップにかかる期間がカード会社によって少しずつ異なるからだ。
・第1ステップ,属性情報をスコアリング
クレジットカードの審査では、まず年齢、職業、年収、勤続年数、居住年数、持ち家か賃貸か、他社借入金額などの「属性情報」をもとに、その人の信用力(=支払い能力)を判断する。信用力は、属性情報に点数をつける形でスコアリングされる。スコアがそのカードが求める水準に届かない場合は、この段階で審査落ちが決まる。申し込んですぐに審査落ちの連絡があったら、スコアリングの段階で落とされてしまったと考えられる。
・第2ステップ,信用情報期間へ照会
スコアに問題がなければ、次に信用情報機関への照会が行われ、過去に延滞などの金融事故がないかどうか調査される。
・第3ステップ,勤務先への在籍確認
ここまでで問題がなければ最後に勤務先への在籍確認に進むが、最近では在籍確認を行わないカードも多いようだ。在籍確認の有無は、審査期間の長短を大きく左右する要素と言われている。
これらの各ステップで何をどう判断するかは明らかにされていないが、カード会社ごとに審査の判断基準は異なる。そのため、それぞれのステップにかかる時間が変わるのだ。
2,クレジットカードの審査・発行期間を短縮する4つの方法
前述のとおり、クレジットカードの審査期間はカードごとに目安が示されている。ただし、審査期間をそれぞれの目安の範囲で短縮することができる。
方法1,オンライン申し込む
郵送による申し込みよりも、カード公式サイトからオンラインで直接申し込むほうが、郵送やカード会社でのデータ入力にかかる時間を省略でき、カード発行までの期間が短くなる。
方法2,カード利用代金の支払口座をオンラインで登録する
オンラインで申し込んだ場合でも、カード利用代金の支払口座を書面で登録すると、その郵送に要する時間やカード会社での確認に要する時間がかかってしまう。少しでも早くカードが欲しいなら、申し込み時に支払口座の登録までオンラインで済ませておきたい。
オンラインでのカード申し込み時に支払口座の登録に進むと、いったんカード会社のサイトから離れて登録する金融機関のページに移り、そこで口座番号や暗証番号などを入力することになる。銀行によっては、個人確認のために通帳の最終残高の入力を求められることがあるため、キャッシュカードだけでなく通帳も手元に用意しておいたほうが何かとスムーズだろう。
金融機関での手続きが終わるとカード会社のサイトに戻るので、そこで残りの手続きを済ませる。オンラインで登録できる銀行はカード会社によって異なるが、大手都市銀行や大手ネット銀行ならまず問題ないだろう。
方法3,キャッシング枠を「0円」にする
カード申し込み時にキャッシング枠を希望すると、カード会社は申込者の信用力をより詳しく調べる必要があり、必然的に審査期間が長くなる。また、他社カードのキャッシングやカードローンの借入がある場合、キャッシング枠を希望すると審査が厳しくなると言われている。
少しでも審査を早く済ませたいなら、キャッシング枠を「0円」で申し込むといいだろう。必要であれば、カードを作ってからキャッシング枠を申請することもできるからだ。
方法4,クレジットヒストリーを事前に確認する
審査期間の短縮に直接影響するわけではないが、いつカードを申し込むべきか知るために、申し込む前にクレジットヒストリー(クレジット利用履歴)を確認しておこう。クレヒスは、信用情報期間に「登録情報の開示請求」を行えば確認できる。チェックポイントは主に以下の2点だ。
- 過去にカード利用代金の延滞がないか?
- 過去半年以内に他のクレジットカードに申し込んでいないか?
延滞については、支払い予定日から1ヵ月以上の延滞があると審査が厳しくなり、2ヵ月以上の延滞があると、どのカードでも審査通過は難しくなると考えてほしい。支払いが数日遅れてしまうなどの軽微な延滞についてはあまり問題視されないが、それを何度も繰り返していたり、カード申し込みの直前に延滞があったりする場合は、審査でマイナスに働くと考えられる。
過去半年以内に他のクレジットカードに申し込んだ事実がある場合も、短期間に連続で申し込む「多重申し込み」と判断されて、審査で不利になる。
軽微な延滞や他のカードへの申し込みについては、一定期間(他のカードへの申し込みは半年)が過ぎれば審査通過の可能性が高くなるので、審査をスムーズに進めることを重視するなら、あえて申し込みを後にずらすのも手だ。
3,即日発行できるクレジットカード3選
クレジットカードの審査期間について紹介してきたが、審査期間が短く、即日で受け取れるクレジットカードにはどのようなものがあるのだろうか?店舗内のカードカウンターで受け取れるスーパー・デパート発行の流通系クレジットカードや、消費者金融が発行するクレジットカードがこれに当たる
受け取りの際に必要書類を確認するケースが多いので、確実に受け取れるよう出かける前によくチェックしておきたい。ここからは、具体的に最短即日発行のクレジットカードを3つ紹介しよう。
3-1,セゾンカードインターナショナル――パルコ、ららぽーとなどで即日受け取れる
・年会費や国際ブランドなどの基本スペック
クレディセゾンが発行する一般カード「セゾンカードインターナショナル」は年会費無料で作れて、最短で即日発行され、受け取れる。国際ブランドはVISA、Mastercard、JCBの3つから選べる。
・即日発行の申し込み方法と受け取り方法
公式サイトから申し込むと確認の電話が入り、その後審査結果のメールが届く。「発行手続きが整いました」という内容なら審査を通過しているので、各地のパルコ、ららぽーと、三井アウトレットパークなどに設けられているセゾンカウンターでカードを受け取れる。郵送で受け取ることもできるが、受け取りは翌日以降になる。
・ポイント還元率や優待などの特徴
クレジット利用で貯まるポイントは、有効期限がない「永久不滅ポイント」。1,000円の利用ごとに1ポイント(約5円相当)が付与され、ポイント還元率は0.5%だ。
ポイント還元率は決して高くなく付帯保険もないが、国内・海外パッケージツアー最大8%オフや海外・国内レンタカー優待、海外アシスタンスデスクなど、セゾンカード共通のサービスが充実している。年会費無料ということを考えれば、スペックは十分と言えるだろう。
国際ブランド | VISA Mastercard JCB |
年会費 | 無料 |
ポイントサービス | 永久不滅ポイント |
通常ポイント還元率 | 0.5% |
ポイント交換対象 | Amazonギフト券 dポイント JAL/ANAマイル など |
空港ラウンジサービス | なし |
付帯保険 | なし |
追加カード | 家族カード ETCカード |
電子マネー | 【Apple Pay経由】 QUICPay 【セゾンQUICPay(おサイフケータイ)】 QUICPay 【セゾンiD(おサイフケータイ)】 iD |
3-2,エポスカード――マルイで即日受け取れる
・年会費や国際ブランドなどの基本スペック
「エポスカード」は年会費無料で作れて、最短で即日発行され、受け取ることができる。国際ブランドはVisaだ。
・即日発行の申し込み方法と受け取り方法
公式サイトから申し込んだ後、審査結果メールを確認した上でマルイの店頭でカードを受け取れる。受け取り時にカード利用代金の口座振替手続きをするので、本人確認書類のほかキャッシュカードや銀行印などが必要になる。
公式サイトからの新規入会で、カードをマルイ店舗で受け取った場合はマルイで使える2,000円分のクーポンが、郵送で受け取った場合は2,000円相当のポイントがプレゼントされる。
・ポイント還元率や優待などの特徴
クレジット利用で貯まるポイントは、「エポスポイント」。200円(税込)ごとに1ポイント(1円相当)が貯まり、ポイント還元率は0.5%だ。
カードの特典で注目したいのは、年4回開催される「マルコとマルオの7日間」の期間中、マルイ、モディの店舗、マルイのネット通販で何度でも10%オフになることだ(2020年3月から新型コロナウイルス感染症対策のため中止されている)。また、全国のレストラン・ホテル・カフェなど約1万店舗で、割引やポイントアップなどの優待を受けられる。
最高500万円の海外旅行傷害保険も付帯する。旅行代金をカードで支払ったかどうかにかかわらず適用される、自動付帯だ。
国際ブランド | VISA |
年会費 | 無料 |
ポイントサービス | エポスカード |
通常ポイント還元率 | 0.5% |
ポイント交換対象 | Amazonギフト券 dポイント JAL/ANAマイル など |
空港ラウンジサービス | なし |
付帯保険 | 海外旅行傷害保険(自動付帯) |
追加カード | ETCカード バーチャルカード |
電子マネー | 【Apple Pay経由】 QUICPay |
4,時間的余裕を持って申し込んだほうが選択肢の幅は広がる
即日発行可能なクレジットカードは、急にカードが必要なときなどに非常に便利であるのは間違いない。ただし、そうしたカードは決して多くないため、どうしても選択肢は限られてしまう。
管理の問題上、クレジットカードを多く持ちすぎることはあまりおすすめできないので、できれば自分に合ったカードをじっくり厳選して申し込みたい。そのためには時間的余裕を十分に確保して、発行を急がない状況を作ることが必要だ。時間的余裕を確保するためにも、クレジットカードの審査期間の目安について、どこか頭の片隅にでも入れておくといいだろう。
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