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スキーのビンディングを調整してみよう
思うようにできないときはショップへ依頼
スキーのビンディングを調整してみよう
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スキーのビンディング調整手順と方法を確認していきましょう。ビンディングのメーカーによって、調整のために動かす部分の位置などが多少異なるので確認しながら行ってください。ここではよくある形状のビンディングについて説明していきます。
①ビンディングの幅を調整する
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ブーツサイズが変わったときはビンディングの幅を調整するために、まずブーツの側面などに記載されているソール長を確認します。ソール長とは足のサイズではなく、ブーツ本体の底面の長さのことです。
ビンディングをこのソール長に合わせて前後に動かし、ブーツがしっかりとステップインする幅に調整します。
スライドして調整するタイプが多い
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多くのビンディングはトゥピースとヒールピースがスライドするタイプです。トゥおよびヒールピースに付いているロックを解除することで前後に動かして幅を調整できます。ビンディングによりロックの形状が異なるので、やや分かりづらい場合もあるかもしれません。
ビンディングに目盛りが記されているので、ブーツのソール長に対応する位置までスライドすればOKです。このときトゥおよびヒール両方のピースを同じ値に合わせます。
②ビンディングの前圧を調整する
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前圧調整はブーツをステップインした状態で行います。多くはヒールピースに前圧の強さを示すインジケーターがあり、その適正範囲内に収まるようにネジを閉める(または緩める)といったやり方です。
画像のケースでは、ヒールピースに記されたvマークが下にある3本の白ラインの範囲から外れているので、ライン内に収まるように調整が必要となります。
全圧調整がうまくいかないときは
前圧調整時はブーツを手でステップインすることが多いと思いますが、調整ネジを回しても適正範囲に収まらないことがあるかも知れません。そのような時は通常のようにブーツを履き、足で体重をかけてステップインしてみると改善する場合があるので試してみてください。
③ビンディングの解放値を調整する
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前述したビンディングの解放値は、スキーヤーの体重・身長・ブーツソール長に合わせて解放値表を見ていくことで分かります。スキーの競技内容により当てはまらない場合もありますが、ここで紹介するのは一般的な解放値に沿った調整方法です。
自分に適した解放値を確認する
ブーツソール長(mm) | |||||||
体重(kg) | 身長(cm) | 251~270 | 271~290 | 291~310 | 311~330 | 331~350 | ≧351 |
42~48 | ≦148 | 3.50 | 3.00 | 3.00 | 2.75 | 2.50 | |
49~57 | 149~157 | 4.50 | 4.00 | 3.50 | 3.50 | 3.00 | |
58~66 | 158~166 | 5.50 | 5.00 | 4.50 | 4.00 | 3.50 | |
67~78 | 167~178 | 6.50 | 6.00 | 5.50 | 5.00 | 4.50 | 4.00 |
79~94 | 179~194 | 7.50 | 7.00 | 6.50 | 6.00 | 5.50 | 5.00 |
解放値設定表の一部です。前述の通り、解放値はスキーヤーの体格やスキーレベルから算出した値となります。身長と体重が同じ行にならない場合は、上の行にあたる解放値を適用してください。
この解放値はスキーレベル「初心者~初級」に合わせた設定です。中級者は該当する値より1行下、上級者は2行下の解放値に設定するのが目安となります。
設定した解放値に合わせて調整する
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トゥピース、ヒールピースのそれぞれにある、窓付きの目盛りが解放値を示す部分です。一般的なビンディングは、解放値を示す目盛り近くにあるネジを回して調整するやり方です。このとき、トゥおよびヒールピースが同じ解放値になるように調整しましょう。両者の解放値が異なるとスキーの誤解放の原因にもなり危険です。
④実際に滑ってから微調整
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ブーツサイズに会わせたビンディングの幅や前圧・解放値が適切に調整できていても、実際に滑ってみるとしっくりこない場合もあると思います。例えば不必要にスキーが外れる頻度が高い場合は解放値を少し高くするなど、微調整をしてみてください。
ビンディング調整には専用工具がおすすめ
スキーのビンディングにはポジドライブという種類のネジが使われていることが多いです。ポジドライブネジは普通のプラスドライバーでも回りますが、繰り返す内にネジの溝を潰してしまいます。
そこでおすすめなのが専用のポジドライバー。ポジドライブネジはスキーやスノーボードのビンディングの他、家具などにも使われていることがあります。値段も普通のドライバーと変わりませんし、一つ持っておくと何かと便利です。
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テレマークの携帯ツールとして必要最低限のビットが有って便利です、Black Diamondってロゴとカラーリングが何よりも惹かれます。
引用元: amazon.co.jp
ラチェットタイプのドライバー。ポジ規格を含む5種類のビットが付いています。コンパクトなハンディーサイズなので、スキーの際にポケットに入れて持ち歩くという方も多いです。ブラックダイヤモンドらしいデザインとリーズナブルな価格も高評価となっています。
ヘッドスキーのビンディング調整を動画で確認
百聞は一見にしかずということで、実際にスキーのビンディングを調整している動画をご紹介します。この動画ではスキー板はヘッド、ビンディングはチロリアです。ヘッドのスキー板とチロリアのビンディングがセットの製品は少なくないので、使用したことがある方も多いのではないでしょうか。
動画のヘッドスキーのビンディングは、レバーを引くことでロックを解除しトゥまたはヒールピースを動かします。ヘッドに関わらず、形や位置は多少異なりますがレバーで可動になるタイプのビンディングは多いです。ヘッドのようなビンディングは工具がなくても幅の調整ができるので、セルフ調整派に高評価となっています。
思うようにできないときはショップへ依頼
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自分でもビンディング調整は可能ですが、メーカーやスキーの種類によりビンディングの仕様はさまざま。やり方がよく分からないことや、間違っていないかと不安なこともあります。そのようなときは、無理せずスポーツショップなどのプロに調整を依頼しましょう。
自分でビンディング調整するということは、万が一ケガや事故が起きてもあくまで自己責任です。安心安全にスキーを楽しむためにも慎重を期すことをおすすめします。
スキーやブーツの購入時は調整料金がお得
スポーツショップなどでのスキービンディング調整料金の相場は3,000円程度です。ですが、スキーやブーツを購入したショップで依頼するとサービスで調整してくれることがほとんど。過去に購入したものでも、割引料金で再調整してくれる場合もあるので要確認です。
調整初心者ではなく自分で問題無くできるという方でも、プロと相談しながら調整するよい機会ですので、お得な時だけでも依頼してみてはいかがでしょうか。
S-B-B認定整備技術者とは
日本スキー産業振興協会主催のセミナーを受講し、S(スキー)-B(ビンディング)-B(ブーツ)システムの整備スキルがあると認定された技術者のことです。毎年セミナーを受けて認定更新する必要があるので、有効な認定証は最新の整備技術を持っている証でもあります。
S-B-B認定整備技術者のステッカーが表示されているショップ等は、多種多様化した今日のスキーギアにも対応できるプロがいるので安心です。