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エジプトで開催されていたCOP27が終了した。報道を見ると、どれも「途上国を支援する基金が出来た」となっている。

COP27閉幕 “画期的合意” 被害の途上国支援の基金創設へ(NHK)

COP27閉幕 “画期的合意” 被害の途上国支援の基金創設へ | NHK
【NHK】エジプトで開かれていた気候変動対策の国連の会議、「COP27」は気候変動による被害を受ける途上国を支援するため、新たな基…

けれども、事の重大さを全く分かっていないようだ。じつは莫大な国民負担になりかねない。以下、説明しよう。

そもそもなぜこのような基金が出来ることになったか、その経緯については、以前に書いた。

要するに、先進国自身が「いまの異常気象は全て人間のCO2のせいだ」と(嘘だけれど)自白し、「もうCO2はゼロにしなければならない」と説教してきたので、ならば、歴史的に沢山CO2を出してきた先進国が、途上国の分まで全て金を払え、というのは至極当然の理屈になるのだ。

COP27では、結局、この途上国の主張が通ってしまった。以下、決定文書を読んでみよう。

まずはパリ協定事務局のCOP27の直後のプレスリリースから。