バンクーバーで生活している方は最近、あれっと思った方も多いのではないでしょうか?それは一部の公共料金や比較的高額な支払いをする際にクレジットカードプロセスフィーが上乗せされるようになったのです。実はこれ、気をつけて見ないとわからないのです。例えば私は自宅のインターネットサービス料金をクレカで支払いますが、請求書は毎月120㌦で固定です。(この時点で日本の2倍ですね。)そこで支払い方法を選びクレカでオンラインの支払いをするとクレカ処理料が料金の1.5%付加されるのです。(当地では自動引き落としはトラブルが多いので普及していません。)

FTXのサム・バンクマン-フリードCEO FTX HPより
最近、このクレジットカードプロセス費が急速に普及しており、今後1-2年で多くの支払いにはこれが付加されるようになるでしょう。理由はマーチャント側から見るとクレカの決済費用が異様に高いのです。海外発行のカードのリスクやプラチナカードの特典に対する追加費用はマーチャント側に付加費用として請求されるのです。なので私どもは例えば一番カード処理の多い4月は決済費用だけで月100万円ぐらい払うのです。
マーチャント側からすれば「お客さんはカード使ってポイント貯めてメリットいっぱいあるけれど、店側がそれを負担する理由はないでしょ」ということです。それでもカード費用を顧客に請求するのは躊躇するところが多かったのですが、役所が様々な支払いを受ける際にカード費用を1.5%程度堂々と請求するようになり、この辺りから時代が変わってきたのです。
これが何を意味するか、といえば消費者もクレカから違う決済手段を考えるということです。今、北米で小切手は未だに使いますが、流通量は急速に減っています。理由は郵便制度に依存し、もらった小切手も即座に現金にならないからです。また、以前、ご紹介したと思いますが、法人口座の場合、売り上げなど現金を銀行に預けると「現金取扱料」を請求されます。とすれば現金支払いも過去の産物と化す中で費用が安いデビットカードが客にもマーチャントにもリーズナブルな唯一の方法になるのです。