北海道は、明治初期から昭和の高度成長期までの100年間にわたり、人口が100倍となる急成長を遂げす。 石炭と共に栄え、石炭と共に衰退して行くのでした。
目次
1 炭鉄港とは
2 圧倒的な存在感を放つ炭坑跡
3 急速な成長を遂げる北の産業革命
4 戦後の急激な衰退
炭鉄港とは
かつて北海道という広大な舞台で繰り広げられた「北の産業革命」とも言える「炭鉄港」。 「石炭」「鉄鋼」「港湾」とこれらをつなげる「鉄道」を含めた4つの産業を、空知、室蘭、小樽の三都と結んで、人や知識などの新しい動きを生み出そうとする取り組みです。
「炭鉄港」・・・それは、北海道の発展に大きく貢献してきた、空知の炭鉱遺産や室蘭の工場景観、小樽の港湾に加えて各地の鉄道施設などに点在しており、これら残存物の数々は、現在においても多くの人々の心を揺り動かすほどの圧倒的な存在感を放っています。 当時、100㎞圏内に位置しているこれらの3つの地域を中心に、北海道の人口は約100年間にわたり100倍に増加しています。
圧倒的な存在感を放つ炭坑跡
札幌から北東方面の空知地方に向けて車で1時間ドライブしていくと、街並みの中に突如、高さ44mにもおよぶ巨大な鉄塔が見えてきます。 これは1994年に閉山した住友赤平炭鉱の立坑櫓で、地下650mから石炭を掘り出していた操業当時の炭坑跡をそのまま残しています。