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国宝茶室「如庵」がある庭園「有楽苑」へ
木曽川の上から丘にそびえ立つ犬山城の雄姿を見る
国宝茶室「如庵」がある庭園「有楽苑」へ
犬山城を見た後は、東へ徒歩5分ほどのところにある、日本庭園「有楽苑(うらくえん)」に向かいます。織田信長の弟である織田有楽斎が建てた、国宝の茶室「如庵」を有する風雅な庭園です。ここからも犬山城の雄姿を見られます。

有楽苑は「ホテルインディゴ犬山有楽苑」に隣接しています。庭園の入場料は大人1,200円。犬山城とのセット券は大人1,450円なので、2箇所をまわる予定の人にはたいへんお得です。
なお、セット券は発行日から2日間有効。1泊2日で犬山に泊まる人は、観覧日を分けて見学することも可能です。

広々としたこの庭園の中でとにかく見ておきたいのは、国宝の茶室 「如庵」と、重要文化財の「旧正伝院書院」です。苑内の中央部にあります。

尾張の国が生んだ大茶匠・織田有楽斎は、波瀾に富んだ生涯を送り、晩年は京都建仁寺の正伝院を隠棲の地としました。ここにあった建物が、苑内に移築されています。
有楽斎の隠居所であった旧正伝院書院は、入母屋造の落ち着いた外観。内部は通常非公開ですが、縁側に腰掛けられるようになっているのが嬉しいポイント。和みます。

その隣に建てられた茶室、如庵はこけら葺きの瀟洒な外観。こちらも内部は非公開ですが、竹を打ち詰めにした「有楽窓」等の有名な意匠は、にじり口の上の開いた窓から目を凝らすと見られます(屋内は撮影禁止)。にじり口の前にある竹格子が付いた丸窓も印象的です。


犬山城の姿が見られるのは、苑内の「広芝生」のエリア。西の方角を見上げると、庭園の木々のはるか上に天守がそびえています。風流の極みのような庭園と、堅固な城との対比が印象的です。


日本庭園 有楽苑
- 住所:愛知県犬山市犬山御門先1番地
- 営業時間:9:00-17:00(入苑は16:30まで)
- 休日:毎週水曜日(祝日の場合は翌日に振替)/年末年始(12/29~1/1)/メンテナンス 2022/12/19~23,2023/2/13~17
- 料金:大人1,200円、小人600円 ※犬山城とのセット券あり
木曽川の上から丘にそびえ立つ犬山城の雄姿を見る
雄大な木曽川のほとりに立つ犬山城は、やはり川面の向こうにそびえる姿も見ておきたいですよね。
有楽苑の後は、木曽川に架かるライン大橋を渡って夕暮れ時の大河と犬山城の雄姿を見に行くことにしました。犬山城前広場から西へ10分ほど歩き、橋へ向かいます。

愛知県犬山市と岐阜県各務原市を結ぶライン大橋の上から眺める犬山城は、威厳を感じる美しさです。木曽川に姿を映す断崖絶壁の丘の上に立つ天守を見ると、ここが「後堅固(うしろけんご)の城」であることがよく解ります。
この大河を渡り崖を登って城に攻め入るのは至難のワザ!厳しい戦国時代を生き抜くためにここに築城されたことに納得です。


犬山城の壮大さと群雄割拠の戦国時代をひしひしと感じた光景でした。少し時間はかかりますが、岐阜県側まで大橋を渡り城と丘の全体の姿を見るのがおすすめです。