チャンチャン最大の人工池や、チムー王の墓も

<ペルー>古代アンデス文明最大!世界遺産チャンチャン遺跡
(画像=『たびこふれ』より引用)

こちらは「Patio Secundario(第二広場)」。

<ペルー>古代アンデス文明最大!世界遺産チャンチャン遺跡
(画像=『たびこふれ』より引用)

第二広場の入り口付近にある「チャカナ」、または「アンデス十字」と呼ばれるレリーフ。十字を形づくる段の数は違いますが、これと似た模様はインカにもありますよね。インカ文明でチャカナは「地下世界・人間界・天上界」や「過去・現在・未来」などインカの精神世界を表すを表すとされていますが、チムーでも同じような意味合いだったのでしょうか。

<ペルー>古代アンデス文明最大!世界遺産チャンチャン遺跡
(画像=『たびこふれ』より引用)

「Huachaque(ワチャケ)」または「Pozo Ceremonial(儀式の池)」と呼ばれるこの池は、砂漠の下を流れる地下水脈を利用して造られた人工池。長さ148m、幅は48mあり、チャンチャン全体で120ある人工池の中で最も大きく、ここではチムーの主神である月を称える儀式が行われていたと考えられています。からっからの砂漠に、これほど大きな人工池を建造したチムーの人々。その治水技術の高さには驚くばかりです。

<ペルー>古代アンデス文明最大!世界遺産チャンチャン遺跡
(画像=『たびこふれ』より引用)

ここはチムー王が眠る「Plataforma Funeraria(墓所)」、ニカンの中で最も重要かつ神聖な場所です。周囲には44の副次的な墓があり、チムー王が死後の世界での生活に不自由しないようさまざまな副葬品が収められていました。

<ペルー>古代アンデス文明最大!世界遺産チャンチャン遺跡
(画像=『たびこふれ』より引用)

小部屋が整然と並ぶ「Patio de Depósitos(倉庫)」。チムーの豊かさが容易に想像できます。

スペイン人による略奪や長期にわたる放置、気候変動の結果たびたびこの地を襲うようになった降雨などの影響で崩壊の危機にあるチャンチャン遺跡。現在雨よけの屋根を設置するなど対策が取られていますが、ニカンの大部分は野ざらしのままです。古代アンデス文明最大のアドベ製都市遺構、チャンチャン。未来への保存に向け一日でも早い対応が求められています。

Complejo Arqueológico Chan Chan/チャンチャン遺跡

行き方:トルヒーヨ市内からツアーに参加、もしくはワンチャコ方面行きのローカルバスを利用
入場料:10ソレス
※チャンチャン遺跡の入場券は、「チャンチャン遺跡附属博物館」「エメラルドのワカ」「ドラゴンのワカ(虹のワカ)」と共通

文・写真・原田慶子/提供元・たびこふれ

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