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幾度も戦火に晒されたナールデン要塞
ナールデンの街の見どころ

幾度も戦火に晒されたナールデン要塞

オランダの星型要塞めぐり【vol.1】ナールデン
(画像=<ナールデン要塞都市1649年>、『たびこふれ』より引用)

ナールデンはゾイデル海に面する港町として、繊維産業を中心に発展しました。住民の防衛意識を高める契機となったのは、1572年に起きた「ナールデンの大虐殺」です。八十年戦争の際にスペイン軍がナールデンに侵攻し、700人もの住民が殺害されました。この痛ましい事件の後、ナールデンにはより堅牢な星型要塞が築かれました。

ナールデン要塞は後に、世界遺産に登録されているアムステルダムの防塞線の一部としても機能しました。350年に渡りナールデンやアムステルダムを守り続けたナールデン要塞は、1926年にその役割を終えています。

オランダの星型要塞めぐり【vol.1】ナールデン
(画像=『たびこふれ』より引用)

ナールデンでは1964年から1987年にかけての大規模な復元工事を皮切りに、城壁や土塁など歴史的建造物を保存するための工事が行われてきました。2008年から2010年にかけて補修された外周の堀は、クルーズでも見学できます。

ナールデンの街の見どころ

オランダの星型要塞めぐり【vol.1】ナールデン
(画像=『たびこふれ』より引用)

ルネサンス様式のナールデン市庁舎 (Stadhuis Naarden) は1601年に建造されました。4月から9月の週末(11:00-17:00)に一般公開されています。

16世紀に市庁舎として使われていた建物は、17、18世紀に計量所になり、現在は計量博物館 (Weegschaalmuseum) として公開されています。1572年の「ナールデンの大虐殺」が起きた場所でもあり、建物正面には虐殺の様子を描いた石碑が掲げられています。

オランダ要塞博物館 (Nederlands Vestingmuseum) では稜堡の一部が博物館として公開され、ナールデン要塞の歴史や旧洪水線・新洪水線などについて学ぶことができます。