日本にある星型要塞といえば函館の五稜郭が有名ですが、オランダにも多くの星型要塞都市が築かれてきました。幾つかの星型要塞は今日まで保存され、城壁や土塁を間近に見ることができます。中でも保存状態の良いナールデンの星型要塞都市をご紹介します。
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オランダ全州に築かれた要塞都市
愛らしい星型の街ナールデン
オランダ全州に築かれた要塞都市

(画像=『たびこふれ』より引用)
星型要塞は15世紀のイタリアで考案された築城方式です。死角を無くすために、稜堡と呼ばれる三角形の突端部が造られ、上空からは星のように見えます。
オランダでも国内全州(1986年に発足したフレヴォラント州 を除く)に要塞都市が築かれ、オランダ要塞都市連盟 (Vereniging Nederlandse Vestingsteden) のリストには157都市が登録されています。アムステルダムやデン・ハーグ、ロッテルダム、ユトレヒトといった現在の主要都市も、かつては要塞都市でした。
多くの要塞は19世紀に解体されていますが、幾つかは当時の形で保存されています。ヨーロッパの中でも保存状態が良いと言われる星型要塞都市、ナールデンをご紹介します。
愛らしい星型の街ナールデン

(画像=『たびこふれ』より引用)
ナールデン(Naarden)はアムステルダムの南東約20kmに位置する街で、対岸にフレヴォランド干拓地を望むホーイ海に面しています。アムステルダム中央駅から電車で26分とアクセスも良く、私がよく出かける街のひとつです。

(画像=『たびこふれ』より引用)
1926年まで使用されていた星型要塞はほぼ完全な形で修復され、歴史的建造物を間近に見たり、土塁の上を散歩することができます。街並みも愛らしく、緑豊かな田園風景も眺められるので、オランダを訪ねてきた友人にも喜ばれるスポットです。