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美しい大日堂と洞窟めぐり
疫病を治すあんど釜と消滅の危機で建てられた本堂

美しい大日堂と洞窟めぐり

【福島県】日本三大不動尊に数えられる厄除け・パワースポット
(画像=<朱色が鮮やかな大日堂>、『たびこふれ』より 引用)

そしてここが20年ごとに開帳される大日如来が祀られる大日堂です。新緑と滝を背景にそびえ立つ鮮やかな朱色のお堂はとても美しく、絶景の撮影スポットでもあります。この大日堂は開山800年を記念して昭和56年に建立されました。

【福島県】日本三大不動尊に数えられる厄除け・パワースポット
(画像=<入口付近で幻想的に灯る炎>、『たびこふれ』より 引用)
【福島県】日本三大不動尊に数えられる厄除け・パワースポット
(画像=<恵明道人が不動明王を祀った洞窟>、『たびこふれ』より 引用)

大日堂は三層の建物となっていて、下層に洞窟の入り口があります。中野不動尊は、恵明道人が1匹のカモシカに導かれてこの地に訪れ、お告げによりこの洞窟の中に3ヶ月不動明王を祀って、九字の聖火を灯したのが始まりです。その聖火が今でも灯り続けているのはとても神秘的です。

【福島県】日本三大不動尊に数えられる厄除け・パワースポット
(画像=<洞窟内に祀られる三十六童子>、『たびこふれ』より 引用)

洞窟内には不動明王に従う三十六童子が祀られています。三十六童子の名を唱えれば悪霊を払うことができるとされ、例えば、「宝蔵護児童子(ほうぞうごどうし)」なら「おん・まか・きらばや・そわか」と唱えます。これは天台宗や真言宗の法事や葬儀に参列する機会があれば、きっとお坊さんがこのような真言を唱えているかと思います。

【福島県】日本三大不動尊に数えられる厄除け・パワースポット
(画像=<洞窟の出入り口の一つ寂光門>、『たびこふれ』より 引用)
【福島県】日本三大不動尊に数えられる厄除け・パワースポット
(画像=<最も古い聖域である不動滝>、『たびこふれ』より 引用)

洞窟を出ると落差10mほどの不動滝があります。恵明道人がカモシカに導かれてこの山に来た時に、先ず入ったのがこの滝でした。洞窟ができるずっと前からこの地を護ってきた滝なのです。今でもこの滝は修行者たちが水行を行う聖域となっているのです。

東端にある中国風の造りは「寂光門」。ここも洞窟の出入り口の一つです。

疫病を治すあんど釜と消滅の危機で建てられた本堂

【福島県】日本三大不動尊に数えられる厄除け・パワースポット
(画像=<疫病が治って安堵した「あんど釜」>、『たびこふれ』より 引用)

その先には大きな釜が祀ってあります。公式サイトによると、その昔、疫病が流行した時に、ここの住職が不動明王のお示しによってこの窯で薬草を煎じて病人に与えたそうです。するとたちまち疫病は治ったというのです。その時、みんなが安堵したころから「あんど釜」と呼ばれるようになったという面白い由来があります。

【福島県】日本三大不動尊に数えられる厄除け・パワースポット
(画像=<信徒により建立された本堂>、『たびこふれ』より 引用)
【福島県】日本三大不動尊に数えられる厄除け・パワースポット
(画像=<ご本尊は厄除不動明王>、『たびこふれ』より 引用)

現在は曹洞宗のお寺ですが、元々は修験道という宗教でした。しかし明治政府は神と仏を分ける政策を行い、神仏習合であった修験道にも弾圧をかけたのです。そこでこの場所を消滅から護ために信徒たちにより本堂が建てられ、明治36年に曹洞宗の力により新たに開山。その時から曹洞宗のお寺となったのです。

ご本尊は勅願仏とも言われる厄除不動明王です。

【福島県】日本三大不動尊に数えられる厄除け・パワースポット
(画像=<メニュー豊富なかもしか庵>、『たびこふれ』より 引用)

ぐるっとめぐったら休憩所「かもしか庵」へ。ここでは薬草茶の「十貴茶」を無料でいただくことができるのですが、疫病を治したあんど釜で煎じた薬草のように健康になりそうです。

そして軽食が豊富です。ラーメン、そば、うどん、かき氷、みそおでん等々、どれもとてもお美味しそうでした。

中野不動尊(曹洞宗 大正寺)

  • 住所:福島県福島市飯坂町中野字堰坂28
  • 参拝時間:8時30分~17時00分(10月中旬~12月は16時まで)