今こそ停戦協議

ウクライナ問題を見ていて思うこと。一つは「一種の身内の争い」二つ目は「双方ともに疲れてきた」三つ目は「世界は白い目」であることです。森元首相が鈴木宗男氏の集りの挨拶の際、ゼレンスキー氏批判をしたことが話題になっています。森さんと聞けば「またか」になるのですが、今回は「そうなんだよな、森さん、よく言った」と思っている人がいるような気がします。マクロン大統領も日経とFTの共同独占インタビューで停戦協議を呼び掛けると表明しています。

今回の争い。両国民にとっても当初の熱意は程遠く「辟易」が正しい表現かもしれません。現代において普通なら10カ月も争いは続きません。中東やイスラエルの争いでもすぐに停戦します。ではなぜ、今回は収まらないのか、といえば両トップが意地になっているからです。つまり上げた手を下ろせないわけです。それと「どこに下ろすか」も双方わかっていません。今回マクロン大統領が提示しているのは停戦です。つまり前線の一時ストップ。国同士が同意すれば休戦。そして講和があれば終戦になります。停戦は第三国が介入しやすいレフェリーストップです。

日本はこの停戦に向けた作業に積極的に取り組むべきです。理由は北朝鮮への刺激を抑えるためです。「風が吹けば桶屋が儲かる」的な話ですが、ウクライナの緊張は北朝鮮の血糖値ならぬ「決闘値」を上げています。昨日のミサイルはEEZ内に落ちたとされます。じわっと近づく北朝鮮の攻撃と口撃のテンションを下げるには中国の協力も必要でしょう。その点では中国と対話できるルートを再構築できたのは良かったと思います。「外交の岸田」の出番です。ここは期待するしかありません。

後記 私も忙しい日々を送っているのですが、久々のあっぷあっぷ状態になっています。家で夕食を採るのは週1-2回程度。人と会い、ミーティングをこなし、戦略を立てることに翻弄されています。週末も平日も関係なし。理由の一つは来週がアメリカの感謝祭に当たるため、年度内の予定を前倒しで押し込んでいることがあります。感謝祭のあとはブラックフライディ、ビジネスのソーシャルな集りが2-3週間連日続きます。そのあとはクリスマスですが、業務的には12月末の決算対策に追われクリスマス休み返上のてんやわんやがまた近づきます。華やかさを増す街角と違い、憂鬱になる今日この頃です。

では今日はこのぐらいで。

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2022年11月19日の記事より転載させていただきました。