4位:鈴木唯人
2020年に高校サッカーの名門、市立船橋高等学校から加入したFW鈴木唯人。かつてはFW岡崎慎司(シント=トロイデン)や、今夏清水に帰還したFW北川航也の付けた背番号「23」という清水にとっての出世番号を背負っていることからもクラブの期待の高さが窺える。
そんな清水の若き至宝にとって、2022シーズンは飛躍の年になったと言えるだろう。前線の選手に負傷者が多く出たシーズン序盤。開幕2戦連続となるゴールなど、持ち前のスピード感あふれるドリブルを武器に攻撃を牽引。さらに7月に行われたAFC U-23アジアカップでも、中心選手として日本の3位に貢献した。
予てより海外移籍の噂も出る鈴木だが、夏以降は怪我の影響もあり出場機会が少なくなっていただけに、去就については読めない。海外挑戦となれば、パリ世代を牽引する選手の1人として今後も楽しみが増えるが、出場機会の確保は清水に居るよりも難しくなるだろう。一方で、降格によって主力選手の流出が懸念される中、鈴木が残留を決めれば間違いなく出場機会は増えることが予想される。年齢的にも試合に多く絡むことは重要。だからこそ去就が注目されるのは必然なのだ。
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3位:権田修一
言わずと知れた日本代表の守護神、GK権田修一も手放せない選手であることは間違いない。失点こそリーグで3番目に多い清水だが、数々の権田のスーパーセーブがなければさらに多かったことも考えられる。また、時折高精度のパントキックを見せ好機を演出するなど、日本代表という肩書抜きにしても改めて能力の高さを見せた1年だった。
2022シーズンはキャプテンとして、後方からチームを鼓舞し続けた権田。J2降格という結果には責任を感じていることだろう。しかし、去就に関してはやはり現役の代表GKを他クラブが放っておくとは思えない。守備面での不安が拭えないシーズンを繰り返している清水。キャプテンであり代表の守護神でもある権田がクラブを去るようなことになれば、J2でも一層守備面の不安が表面化する恐れもある。
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2位:山原怜音
大卒ルーキーながら1年を通して堂々たるプレーを見せたDF山原怜音。高さはないが、無尽蔵のスタミナと前への推進力を有し、セットプレーも含め高精度のクロスを武器にチーム最多となる8つのアシストを記録した。また、時折見せるミドルシュートも強烈なものを持っており、球種も豊富で将来的には代表での活躍も期待できるだろう。
ホットラインと言われたFWチアゴ・サンタナ以外にも、現在の清水にはFWオ・セフン、MFベンジャミン・コロリなど高さと強さを兼ね備えた選手が多く在籍している。さらに来2023シーズンには日本大学藤沢高等学校より198cmの大型FW森重陽介の加入も内定しており、山原の正確なクロスやセットプレーの生きる場はますます整う。
現在所属している選手たちの去就はまだ不明だ。しかし、優れた新戦力の加入が決定していることもまた事実。なにより、将来的にクラブの顔にもなれる山原を手放すことになれば、強い清水としての復権が遠のくことまでありうる。
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