総合評価などという曖昧な基準で決められるよりも納得感が得られるのではないかと、私は考えている。
クオーター制とは、議会や企業の役員における一定比率を女性に割り当てる制度だ。
現在、欧米のもならずメキシコ等でも採用されており、採用していない日本は世界的には少数派だ。
議会の多様性という意味ではアファーマティブアクションと同じだが、とりわけ議会については別の大きな理由が示されている。
つまり、立法府である議会は主権者である国民の意思から乖離しすぎてはいけない。国民の意思と乖離しすぎると「議会の正統性」が失われるというのが大きな理由だ。
主権者の半数は女性なので、女性の意思と乖離しすぎる議会は「正統性」を失うと説く。
ただ、この理由に関しては、多くの異論がある。
「女性の議員が増えたからといって、女性の意見が立法に反映されるとは限らない」という意見が多く見られた。
私自身、Facebook等で賛否を訊ねたところ、男性だけでなく女性からもクオーター制に反対する声が寄せられた。
ほとんどの女性がクオーター制に賛成すると予想していただけに、意外な結果になった。
編集部より:この記事は弁護士、荘司雅彦氏のブログ「荘司雅彦の最終弁論」2022年11月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は荘司氏のブログをご覧ください。