松尾一也著「しなやかに生きる人の習慣」を読んで、深い感銘を受けた。

というのは、私自身、2019年に最愛の妻を亡くして本当に厳しい日々を送ってきたからだ。

サブタイトルの「何があっても立ち直る50の秘訣」が、本書の内容を如実に物語っている。

一つ一つ挙げればキリがないので、本稿では2つだけ紹介しておきたい。

「立ち直らせてくれる人と出会う」が41番目にあるが、窮状で手を差し伸べてくれる人と出会えることは本当に救いになる。

私が妻を亡くして茫然自失の生活をしていたとき、突然、猪瀬直樹先生から「遊びに来い」と連絡を受けた。

猪瀬先生とはそれまで一面識もなく、News Picks のコメント書きでご一緒し、Facebookでつながっているだけの関係だった。

先生宅にお邪魔して伺ったことが、「作家仲間でも妻に先立たれて後追いのような状況になる人をたくさん見てきた。君がそうならないかと心配になった」とのことだった。

「人生まだまだなのだから前向きに取り組むよう」アドバイスをいただいた。

猪瀬先生ご自身が奥様を亡くされた経験をお持ちだったことから、私のことが気になったのだろう。温かなご厚情に涙が溢れる思いだった。

猪瀬先生にはランニングを勧められたが、暑さが苦手な私は夏場が持たないと思った。