シェフは、以前からの腕利きがそのまま残ったそう。サービススタッフも同様。常連多数のお店なので、スタッフが変わらないのは大切。
デセールは、クレームカラメル。つるんとしたなめらかプリンと、カラメルというよりヴァニラシロップに近いソースがよく合って、いくらでもたべられるおいしさ。ヴァニラの量、ものすごい。マダガスカル出身のスタッフが、里帰りした時に買ってきたものだそう。
帰りがけ、「V39」を早めに上がってこちらに駆けつけたフレデリックシェフとおしゃべり。
ふと、フレデリックの横を見ると、おぉ、ジャン=ルイシェフ!「ラセール」の黄金期を作り今は自分の店で活躍しているジャン=ルイ・ノミコス、お久しぶり~。
この二人、揃ってスペシャリテが”マカロニのグラティネ”。「カフェ・マックス」でも出してるのだけれど、今日は「V39」でオーダー殺到、こちらで出す分の仕込みが足りず、売り切れだった。フレデリックシェフのマカロニ、食べたかったなー。ジャン=ルイシェフの、黒トリュフを香らせてフォアグラとセロリと合わせてコンテチーズでグラティネしたマカロニは、ラセール時代も今も大好物。
このマカロニ料理は、「ル・ブリストル」のエリック・フレションも作ってるけど、元は伝説の料理人アラン・シャペルのスペシャリテ。もっと元を辿れば、ルシアン・タンドレに行き着く、料理史上の名作クラシック料理。
マカロニ話で盛り上がる。「俺のが1番うまいよ!」、「いや、俺のが最高に決まってる!よし、こんど食べ比べしようぜ」と、おしゃべり弾むシェフたち。こういう仲よしシェフたちのお話聞くの、とっても楽しい♪
あーおいしかった、おなかいっぱい!
腹ごなしに歩いて帰ろう。お友達は明日からトルコにヴァカンス。いいな、あったかいところ。寒いパリにはでも、こういう素敵なビストロがお腹をほっこりあっためてくれるね♪
編集部より:この記事は加納雪乃さんのブログ「パリのおいしい日々4」2022年11月2日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「パリのおいしい日々4」をご覧ください。