9位:浦和レッズ

  • 34試合10勝15分9敗
  • 勝ち点45
  • 評価「まずまずです」

2020年からの3年計画の集大成となるはずだったものの、8試合連続引き分けなど勝ちきれない試合が多く、9位となった浦和レッズ。今季の新加入選手では、リカルド・ロドリゲス監督を熟知するMF岩尾憲が期待に応え、チーム最多の6アシストを記録。だがその他の日本人は数年後にピークを迎えるであろう年齢の選手が多く、また監督の目指すサッカーに適していたのかやや疑問符が付く。

外国籍選手は、DFアレクサンダー・ショルツがリーグ随一という守備の安定感を見せ、MFダヴィド・モーベルグは8得点、FWキャスパー・ユンカーは7得点と一定の数字を残した。しかし、得点に絡むことが期待されたFWアレックス・シャルクとFWブライアン・リンセンは数字を残せず。結果的にではあるものの、全体としてみると優勝という目標には厳しい戦力だったと言わざるを得ない。

一定のスタイルを確立したロドリゲス体制は、最後の3試合勝利なし(2分1敗)で終焉を迎えることとなった。優勝のためには、監督が代わってもスタイルが変わらない「チームのスタイル」を確立したい。

北海道コンサドーレ札幌 MF金子拓郎 写真:Getty Images

10位:北海道コンサドーレ札幌

  • 34試合11勝12分11敗
  • 勝ち点45
  • 評価「まずまずです」

昨2021シーズン終了後の移籍市場であまり動きを見せなかった北海道コンサドーレ札幌。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督が率いて5年目の長期政権となり、その間常に中位以上と安定した成績を残していることで大きく変える必要がなかったのだろう。

数少ない即戦力候補だったFWガブリエル・シャビエルやFW興梠慎三は一定の結果を残し、MF青木亮太やMF金子拓郎らが高い攻撃性能をみせたことで、今季も10位という中位で終えた。ただし、昨季よりも失点数が55とやや増えており、最下位ジュビロ磐田(57)に次ぐ多さに。

守備の不安定さはペトロヴィッチ監督が率いるチームにはありがちなことではあるが、固定化しつつあるDF陣に新戦力を加えて、競争の激化を成績の向上につなげたい。


サガン鳥栖 MF福田晃斗 写真:Getty Images

11位:サガン鳥栖

34試合9勝15分10敗
勝ち点42
評価「よくできました」

クラブの経営立て直しのため、近年移籍市場のたびに主力の流出が繰り返されているサガン鳥栖。今季に向けてもMF樋口雄太、DFエドゥアルド、MF小屋松知哉、DF大畑歩夢らが移籍し、夏にはMF飯野七聖が流出した。

それでも、期限付き移籍で獲得したFW宮代大聖とFW垣田裕暉がチーム1・2の得点数を挙げ、J3のFC今治から獲得したDF原田亘、J2のアルビレックス新潟から獲得したMF福田晃斗、夏に獲得したMF長沼洋一らがすぐさま主力に定着。川井健太監督はどこよりも走るアグレッシブなスタイルを継続し、優勝した横浜F・マリノスを相手に無敗(2分)など見事な手腕を発揮した。

強化部も予算が限られるなかスタイルに合う選手を獲得し、余裕をもって残留を決めたのだから見事と言うほかない。終盤戦は黒星が増え、これから迎える移籍市場でも主力の移籍は避けられないだろうが、確固たるスタイルを持つことは来季に向けても大きな強みとなる。


湘南ベルマーレ FW町野修斗 写真:Getty Images