いっそのこと情報発信をやめてしまえば、どんなに楽だろうか。

そう思う。

すごく傷ついたし、落ち込んだ。

「議員である前に、私も人間だから、そんな気持ちも仕方ないだろう」

と電車の中であれこれ考えていたら、降りる駅で席を立つのを忘れてしまっていた。

ふと我に返る。

「この仕事、何のためにしているんだろう?」

15年続けた安定した公務員という職を捨て、暑くても寒くても駅に立ち、道ゆく区民の方々に政策を訴えてきた。

大きな組織の後ろ盾もなく、やっとの想いで議員になった。

それは、自分のように産後うつで苦しむ母をなくすために。現場の「支援」が、支援とは呼べないほど乖離しているおかしな状況を変えるために。大好きな子どもたちのために。

とにかく声を聴いて、調べて、専門家にもアドバイスを受けながら、政策につなげてきたつもりだ。

声が届きにくい小さな声こそ、解決に向けて取り組むことで、みんなが暮らしやすい優しいまちになると信じている。

日の当たりにくい障害児や発達障害の特別支援教室の課題、不登校、いじめや自殺の課題にも、皆さんと共に取り組んできた。そしていくつかは、変えることができた。喜びを分かち合ってきた。

「あなたがいてくれたから、やっと変わった」

「心が震えた。ありがとう。」

と言っていただけることもあり、この仕事をして良かったと心から思った。

でも、そんな心をズタズタにされる言葉を投げかけられてまで、私はこの先、この仕事を続けられるのだろうか。。。

我が子の前で、泣いてなんかいられない。

平静を装うけれど、私が落ち込んでいることに気づき、左右思いっきり違う靴下を履いて出かけようとして笑わせる息子に勇気づけられる。

今日もまた誰かの「SOS」が届く。

自分の弱い心に、負けてはいられない。

編集部より:この記事は、東京都北区議会議員、駒崎美紀氏(無所属)のブログ 2022年11月13日の投稿を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこまざき美紀オフィシャルブログをご覧ください。