「サブスクリプションビジネスはどのようなメリットがあるんだろうか」と考えている企業は非常に多いのではないでしょうか?最近のトレンドでもあるサブスクリプションビジネスは、現代の消費者、企業どちらにとってもメリットがあり、注目されているビジネスモデルの1つとなっています。

サブスクリプションビジネスを自社に取り入れるかどうかで、事業の売り上げ向上や会社の発展など様々な面で大きな変化がもたらされるといっても過言ではありません。
そこで今回は以下のトピックについて解説していきます。

・サブスクリプションビジネスとは
・サブスクリプションビジネスのメリット
・サブスクリプションビジネスの注意点
・サブスクリプションビジネスを成功させる3つのポイント
・サブスクリプションビジネスの将来性とは?

この記事はサブスクリプションビジネスについて企業側の視点から様々なポイントを解説します。自社にサブスクリプションビジネスの導入を考えている方はぜひ参考にしてください。

目次
サブスクリプションビジネスとは
 ・サブスクリプションビジネスがなぜ増えているのか
 ・サブスクリプションビジネスの市場規模
サブスクリプションビジネスのメリット
 ・安定的な収益の継続
 ・新規顧客の獲得に繋げやすい
 ・顧客のデータが確認しやすい
 ・アップセル・クロスセルが実施しやすい

サブスクリプションビジネスとは

サブスクリプションビジネスは定期的な課金でサービスを提供するビジネスで、一定期間分の料金を支払い、好きな時にサービスを楽しめるようになる仕組みとなっています。有名なものだと、動画配信サービスの「Netflix(ネットフリックス)」や「Hulu(フール―)」などが上げられるでしょう。

最近ではテレビやニュースなどにもよく取り上げられるほど、様々な企業がこのビジネスモデルを活用しています。ではなぜこれほどまでに大きなトレンドになっているのか、具体的に解説していきます。

サブスクリプションビジネスがなぜ増えているのか

サブスクリプションビジネスが増えている理由は、顧客側の価値観の変化と企業側の収益の安定の2つがあるからです。

現代の人々の消費行動は「所有」よりも「共有」に近づいており、さらに若者を中心にあまりものを持たない「ミニマリスト」の傾向が増加しています。そのため、わざわざCDを購入して音楽をダウンロードしたり、DVDを購入してドラマを見たりするよりも、聞きたいとき、見たいときにいつでも何曲でも何本でも見ることができるサービスが発展しました。

サブスクリプションビジネスはサービスを提供する企業側にも大きなメリットがあります。それは安定して収益をあげられることです。現代は移り変わりが激しく、流行り廃りの周期が激しくなっています。そのため、大きく稼げる事業を作っても廃れてしまう可能性が大いにあるのです。

サブスクリプションビジネスは定額課金制となっているので、大規模な解約が発生しない限りは継続的に売上を得ることができ、安定的な経営を行うことができます。実際に長年続いている会社や安定的に経営を行っている企業は、サブスクリプションビジネスの安定的な収益によって基盤を作りながら、大きく売上を上げることができる事業を展開していることが多くなっています。

サブスクリプションビジネスの市場規模

サブスクリプションビジネスの市場規模はここ数年で大きく拡大しており、さらにこれからも拡大の流れは加速すると言われています。2019年でサブスクリプションビジネスの市場規模は約1.1兆円となっており、2023年までには約1.4兆円まで延びるであろうと予測されています。

さらにBtoCがメインのサブスクリプションビジネスが今後拡大して、BtoBの市場まで巻き込むようになると国内市場だけで約6兆円の市場規模にもなる可能性が非常に高いです。

サブスクリプションビジネスのメリット

サブスクリプションビジネスは企業にとって様々なメリットをもたらすビジネスモデルです。では実際にどのようなメリットが企業側に存在するのか、4つのメリットを確認していきましょう。

安定的な収益の継続

サブスクリプションビジネスは安定的な収益を継続することができます。ユーザー自身も最初に定額料金が発生することを理解して契約しているため、基本的にサービスに不満がなければ解約はされません。そのため、非常に長期的で安定的な収益が見込めるのです。ですので、大きく稼げる事業にお金をかけるよりも、まずは安定的な収益を生み出すサブスクリプションビジネスをはじめるのが賢明です。

新規顧客の獲得に繋げやすい

サブスクリプションビジネスは継続してくれることが前提のビジネスモデルなため、安ければ1000円未満、高くても1万円程度の比較的安価なビジネスと言えます。そのため消費者側からすると、興味があれば簡単に始められるというメリットがあります。この特徴は企業側からすると新規顧客の獲得に繋げやすいと言い換えることができるでしょう。

また、無料期間を設ければさらにハードルは低くなるため、他のビジネスと比べても新規顧客の獲得は容易です。一般的に新規顧客を獲得する際は既存顧客を保つための約5倍のコストがかかると言われているので非常に大きなメリットです。

顧客のデータが確認しやすい

サブスクリプションビジネスでは、契約の際に住所や年齢、性別、利用履歴といった顧客データを得ることができ、その顧客データを確認しやすいというメリットが存在します。これは非常に大きなメリットで、購買に至るまでのデータを見れば顧客がどうして購入活動をしたのか、今の顧客の利用頻度はどうなっているかなどの購買行動つまりはAIDMA(アイドマ)やAISAS(アイサス)が把握できます。

さらに、何度も情報を集めて分析すると、顧客を満足させるための新たなサービスを作る重要な情報源となります。そうすることでより継続的に安定して収益を生み出すことが可能になります。

また既存顧客の満足度向上、解約防止だけでなく、新規顧客の獲得のヒントを得られたりと様々なことに活かせるため、非常に価値が高い情報であると言えます。

アップセル・クロスセルが実施しやすい

サブスクリプションビジネスの特徴として関連商品をアップセル、クロスセルしやすいという特徴があります。一度商品を購入している人は他の商品を購入しやすい傾向にあるからです。

また、一度商品を販売した際に顧客のデータを取れているため、そのデータを元にどのような商品が売れやすいのか、その商品と相性が良い商品はどんなものか、などクロスセル商品も考えることができます。それだけでなく、毎回リピートされている需要の高い商品は性能を向上させた際に高確率で購入してくれるでしょう。そのためアップセルも実施できるので、収益をさらに増幅させることが可能になります。