付け方は吸い込みを妨害しないことが重要
「エサを吸い込むように食べる」というのが投げ釣りで虫エサを使うときの重要なキーワードです。つまり、しっかりと確実にエサを食わせようとすれば、吸い込むのを妨害してはいけません。そのため虫エサを付ける時に「ハリの軸に対して真っ直ぐに刺す」ことが重要になります。
具体的にはカレイやキス用のハリは軸が長いタイプが多用されます。これは長いハリを使うことで魚が吸い込みやすくなるためです。この軸にエサを通してハリ先を外へ出すことによって虫エサを真っ直ぐに刺せます。
オキアミを刺す時にハリの形状に沿って、全てを隠すように刺す付け方がありますが、ハリの形状に合わせて全体に丸く付けると、吸い込むのを妨害することになるので虫エサには基本使いません。以下で具体的な虫エサのハリへの付け方を解説していきます。
定番は1匹掛け
虫エサを1匹だけ掛ける付け方です。マムシのように長いエサや、小さい魚を狙う場合は、胴体をカットして針先から垂れる部分の通称「タラシ」を調整して付けます。
タラシの長さは狙う魚にもよりますが、活性が高いときは短く、活性が低いときは長くしましょう。また、イソメ類の頭の部分(見ていると牙が出てくる)は、硬いのでそのまま使えばハリから外れにくいといったメリットもありますが、付けておくと、硬くて魚の食い込み自体が悪くなってしまうというデメリットにもなります。
魚の大きさや活性の高さによって取るか取らないか決めるといいでしょう。ただマムシを使う場合は他のエサよりも頭が硬いので取るようにします。
付け方は「通し刺し」が基本
付け方は途中までハリで虫エサの体内を通してからハリ先を出す「通し刺し」が基本。この時に注意したいのは、早くハリ先を出してしまうと、長く設定されたハリの軸の上(チモト)までエサが届かない場合がある点です。
それよりも深めに刺して、虫エサが真っ直ぐになるようにハリの軸にズリ上げたら、チモトからハリスにかけてたくし上げても構いません。これなら虫エサからハリスが出ているだけになって、より吸い込みやすくなります。
魚種によっては「ちょん掛け」も
メバルやスズキなど大口でエサを丸呑みしてくれる魚を狙う場合のみ有効なのが「ちょん掛け」です。
エサがより動きやすいのが特徴で、吸い込みやすさを無視してアピール力を重視した付け方となります。キスなどには向かない付け方なので、じっくりと吸い込んでエサを食べる魚種には使わないようにしましょう。